166.濃淡コンビとの対談 ページ30
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「えらくべらべら話しますね」
思わずそう答えればじろりと睨まれる。ひぇっ怖い。観念しましたと手を挙げて私は口を開く。
「……仰る通りです。
でも、私に流れるのは神職の血じゃありません。私は元々、普通の人間だったんですよ」
「普通の人間、
「おい。場所変えるぞ」
────
──
案内されたのはソファと机が置かれている簡素な部屋だった。
「んな心配そうな顔すんな。結界を張ってあるから情報が外部に漏れるこたぁ無い」
「張ったのは俺なんですけどね!!」
咄嗟にツッコミを入れる
補足ではあるが政府では“濃淡コンビ”として有名らしい。
「……さて。話してもらおうか、海零殿?」
「ちょ、脅すのダメ! 凄むのもダメですってば! もう少し猫被りましょう先輩!」
「碓氷さん、色々苦労してそうですね……」
────
──
そうして、私は彼らに審神者になった経緯と体質のことと、カミサマ関連のことをふわっと話した。
「……なるほど、とにかくその万物に愛されるえげつない体質のせいでとんでもない神様に魅入られて長年ストーカーされてるってことですか。
随分年季入ってますね。最早ロリコンじゃないですか」
「お前、軽率にんなこと言ってそのとんでもない神様に殺されても知らねぇからな?
刀剣男士なんて比じゃ無い。お前の想像の百倍はおぞましい神様だぞ」
「えっマジですか」
「大丈夫ですよ碓氷さん。あの人にとって人間はおもちゃですし、自分に喧嘩を売る人間なんて珍しいって、たっぷりいたぶって延々と生き続けるようにすると思います」
「……いやめちゃくちゃ怖いじゃないすかその神様……なにそれえぐい……」
「まぁ、あんたの置かれてる状況は理解した。確かにあの神隠し大量発生本丸で暮らすのも危険だし、そのカミサマに位置が割れたんじゃあ危険度も増す、……か。
……ま、乗りかかった船だ。多少の手助けはしてやらぁ」
「その大半は俺がやるんですけどね!」
「────ありがとうございます」
頼りがいのある言葉に、思わず破顔してお礼を言い、2人が呼んだらしい係員の女性についていくため、その場を後にした。
────
──
「……ありゃ神様に愛されもするわ」
「小井さん、犯罪一歩スレスレですよ」
「思ったこと言っただけだろが!!」
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クリスティ38(プロフ) - 刀剣達より、チートなオリキャラな(あの人の)存在とか、意味がわからない。もはや、とうらぶ←ではない。決して。正直おもしろくはない。 (2020年3月7日 14時) (レス) id: eb0de2c665 (このIDを非表示/違反報告)
モザイク(プロフ) - 七進さん» 146見れば分かるで (2018年1月9日 23時) (携帯から) (レス) id: d58e8dda44 (このIDを非表示/違反報告)
七進 - ずっと気になってたのですが海零って誰ですか (2017年11月14日 21時) (レス) id: 70dd5f2595 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 初コメです!この作品大好きです。読んでて思わず笑ってしまったり、深いなぁって思います。もうすぐ移行ですね、これからの展開が楽しみです!更新頑張ってください! (2017年7月21日 0時) (レス) id: 9a8890df5f (このIDを非表示/違反報告)
なた(プロフ) - ルイさん» そう言って頂けて嬉しいです……私もカミサマ大好きなのでこれからもカミサマのシーンはちょくちょく入れていきます……!夢主がうろたえる様と一緒にご覧くださいませ(いい笑顔) (2017年7月20日 23時) (レス) id: 3347b4cc6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なた | 作成日時:2017年5月31日 17時