140.おいで下さい ページ3
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じくじくと走る痛み。傷口から流れる赤。やがれそれは腕を、手を、指先を伝う。ぽたりぽたり、破片と札に落ちたそれがじわじわと染みていく。
「……っあんた、何してんねん！！わざわざ自分傷つけるようなことして……アホか！！」
「っちょ、めちゃくちゃ正論だけど傷つく！！それに程度は弁えてます！！そんなに深くないし、2、3日ありゃ治りますからご心配なさらず静かにしてて下さい！！」
飛んできた怒号に怒号で返せば、明石はあまりの勢いにぐっと押し黙る。
蛍丸は「……ぁ、……」と小さな声を漏らして、罪悪感にまみれた顔をしてこちらを見ていた。
「……大丈夫だよ。世の中はね、犠牲の上で成り立ってることなんかいっぱいあるんだから」と、へらりと笑みを向けて、意識を集中させる。
霊体である彼を可視化させるには、この世界に再び顕現させなければならない。そのためには触媒がいる。
それが破片。そして彼を導くのが、私。
描いた円の中で力を流す。コップの中の水が満たされていくように、私の力が充満してゆく。
私は自分の価値を知っている。
この力の、この身体の使い方を知っている。
「……使える手は、全部使わなくちゃね」
ふっと笑って力を抜き、意識を集中させる。
「�犇�き思いを抱きし念よ、我が血と欠片を依り代に、今再びここに降りよ。
────さぁ、おいで下さい。愛染国俊様�瓠�
ぶわり、円の中の霊力の濃度が濃くなったのがわかる。
『……へへっ、オレは愛染国俊！オレには愛染明王の加護が付いてるんだぜ！……なーんてな』
「……くに、とし……！」
「愛染……！？」
感動の再会とはこのことだろうか。
どうやら彼は降りて来られたらしく、にかっと歯を見せて笑い、口上を述べる彼の姿はなんとも眩しい。
……まぁ、私が血まで捧げているし、蛍丸の血も一役買っている。これで降りて来られない訳が無いのだが。
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クリスティ38(プロフ) - 刀剣達より、チートなオリキャラな(あの人の)存在とか、意味がわからない。もはや、とうらぶ←ではない。決して。正直おもしろくはない。 (2020年3月7日 14時) (
レス) id: eb0de2c665 (このIDを非表示/違反報告)
モザイク(プロフ) - 七進さん» 146見れば分かるで (2018年1月9日 23時) (携帯から) (レス) id: d58e8dda44 (このIDを非表示/違反報告)
七進 - ずっと気になってたのですが海零って誰ですか (2017年11月14日 21時) (レス) id: 70dd5f2595 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 初コメです！この作品大好きです。読んでて思わず笑ってしまったり、深いなぁって思います。もうすぐ移行ですね、これからの展開が楽しみです！更新頑張ってください！ (2017年7月21日 0時) (レス) id: 9a8890df5f (このIDを非表示/違反報告)
なた(プロフ) - ルイさん» そう言って頂けて嬉しいです……私もカミサマ大好きなのでこれからもカミサマのシーンはちょくちょく入れていきます……！夢主がうろたえる様と一緒にご覧くださいませ(いい笑顔) (2017年7月20日 23時) (レス) id: 3347b4cc6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なた | 作成日時：2017年5月31日 17時
