12輪 ページ13
新学期 。
教室に入るとふたりの別れ話で大盛り上がり 。
まぁよくある話だ 。
「 Aは 、ふたりが別れたこと知ってたの ? 」
みるちゃんがコソッと聞く 。
きっと周りのクラスメイトも聞き耳立てている 。
私はいつも通りのしれっとした顔で 「 私も知らなかった ! 仲良かったからまだ付き合ってるんだと思ってた 〜 」 と嘘をつく 。
すると周りがまたざわつき出した 。
「 あ 、そういえば学祭の劇どうするんだろ !? 」
「 あ 、確かに 。立花は華奢だから同じサイズくらいの人ってそんないないはずだよな …… 」
そういえば2人は王子様とお姫様 、ヒーローヒロインな役を手に入れていた 。
衣装も半分買ってるけど完成したし 、今からサイズ変えるのは到底無理な話だ 。
「 いや 、ひとりだけできるよ 。いづみちゃんと役を交換できる人 。まぁ 、それをいづみちゃんが望んだらの場合だけどね 。」
マリモちゃんさすが衣装係 、寸法覚えてるんだね 。
私には関係ないと思い 、茅ヶ崎に教えてもらった携帯ゲームを始めた 。
思いの外上手くいっているためとても嬉しい 。
「 ちょっとかとるん聞いてるの !? 」
隣の席の子が私を揺さぶる 。
私は何事かと思い顔を上げるとマリモちゃんが言った 。
「 もう一度いうね 、いづみちゃんと同じサイズなのは 、Aちゃんだけなの !!」
「 えぇ !? 」
確かにいづみとは身長が変わらないくらいだ 。
クラスでも後ろの方だから確かに入る人が少ない 。
周りは私が主役をやる前提の話に変わってくる 。
「 でも 、いづみはやりたがってるし …… 」
演技が好きないづみにとっての主役は本当に嬉しいことだった 。
毎日練習してるのを隣で見てた私が言うから間違いなしだ 。
「 あの 、A !話あるけどいいかな っ ? 」
いつの間にかいづみが来ていた 。
すると周りはひそひそ話で何かを話す 。
「 もちろんいいよ ! 」
私は席を立ち 、廊下に行こうと歩き出した 。
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作成日時:2017年11月10日 16時