検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:31,249 hit

10輪 ページ11

中学生の頃だった 。
私が受験勉強のために通っていた塾 。
茅ヶ崎との出会いであり 、いづみへの片想いを確信した出来事であった 。


「 おはよう 、田中 〜 !」


私は同じクラスの田中という男子と仲が良かった 。彼はサッカー部のエースでいわゆるモテ男であった 。


「 おはよう 、佐藤 。」


それもあって私は女子に少し距離をおかれてた 。
そして事件は起きた 。
教室に入ると 、私の机が傷だらけであった 。


「 え 、何これ 。」


私が絶句すると 、隣にいたいづみが心配そうに私の肩を抱いた 。
そしていづみは大声で言った 。


「 誰なの 、Aの机をこんな事にしたのは ! 」


みんなはヒソヒソ話で何か言っているだけで誰も名乗り出ない 。


「 あれじゃね ? 田中と仲いいから女子が嫉妬したんじゃねーの ? 」


男子がそういうと女子はそれはないと言って大騒ぎ 。受験前なのもあってピリピリしてたから尚更だった 。先生がくるまでみんな言いたい放題言っていた 。
それからも何度か嫌がらせは続いた 。
最初はみんな騒いでたけど 、どんどんその嫌がらせは日常となっていった 。


「 忘れ物取りに行くね !」


教科書を忘れた私は 、いづみにそう言って教室に忘れ物を取りに行った 。すると私の席に人がいた 。


「 え 。」


そこにはボロボロになった教科書を持つ田中がいた 。私と彼は仲の良い友人だと思っていたのに 、嫌がらせの主犯は田中だったのだ 。
私は思わず逃げた 。
そしていづみに全部話した 。
するといづみは私を抱きしめた 。
それが私の初恋であったのだ 。

11輪→←9輪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.6/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
39人がお気に入り
設定タグ:A3 , 茅ヶ崎至 , 立花いづみ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2017年11月10日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。