Aぇ group の女のコ . 2 (ページ16)

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A.おちつく匂いページ16

『晶哉はめっちゃいい匂いなんですよ！香水とかじゃなくて、柔軟剤なのかな？それが私の好きな匂いで、ほんまに落ち着くんよ！せやから暇さえあれば嗅いでる…ってこれ大丈夫？犯罪やない？？』

＿＿＿

｢まーさやっ！｣

佐野｢わっ…Aちゃん｣

大きな後ろ姿を見つけて飛びつく。

｢いきなり飛びついたら危ないですよ｣なんて言いつつも、ちゃんとしっかり受け止めてくれる最年少。

｢っはぁ～…ほんま晶哉の匂いは落ち着くなぁ｣

抱き着いてひたすら匂いを嗅ぐのももはや毎度お決まり。

佐野｢ちょ、もー…あんま嗅がんとってくださいよ、恥ずかしい…｣

しかしいつになっても慣れないのか、
少し照れながらそっぽを向いてそんなことを言う晶哉。

｢えー、いい匂いやよ？｣

可愛いなぁと頭を撫でる。

佐野｢…そーゆーもんですか？｣

｢おん。なんかな、落ち着くんよ。

私めっちゃ好きやで｣

もうちょいこの匂いを堪能しようと
もっときつく抱き着こうとした時、

佐野｢僕の匂いなんかより、Aちゃんの匂いの方が何倍もええ匂いやと思いますけどね｣

形勢逆転、今度は晶哉が上から覆い被さるような形で抱き締めてきたのだった。

｢え、まっ…晶哉？｣

佐野｢なんすかー｣

あー、ええ匂い

とすんすん鼻をひくつかせる晶哉。

…恥ずかしいと言った君の気持ちがよく分かったよ…。

｢晶哉？い、一旦離れん？な？｣

佐野｢えー？いやです｣

すると顔を首元に埋めて、

佐野｢好きっすよ、Aちゃん｣

"この匂い"

なんて意地悪げにそう囁いた。