52. ギブ&テイク ページ17
シスターはその後、
私達に有益のある情報を見せつけるかの様に
話を述べた。
ーーどうして、そこまでする必要がある…？
そう脳裏で必死に理由とシスターの思惑を読もうとしていた。
考えている内に、シスターはおおらかにノーマンに手を差し伸べ、
「ね？私と組みましょ？」
決意を固めたのか、ノーマンは差し伸べられたシスターの手を掴もうとした。
「待って…！！
貴方が私達を裏切らない保証は……！？」
『…エマ…。』
力強く発言するエマ、そしてさり気なく私の手を掴んだエマの気持ちが伝わってきた。
ーーーこれ以上、大人に裏切られたく無い。
ーーーこれ以上、家族を奪われたく無い。
エマの質問の答えが知りたい。
そう思いながら目線をシスターに向ける。
すると軽く口に笑みを浮かべ、
「レイよ。レイがこのことをママにチクれば、私を潰せる。でも私がレイの正体を
ママにチクれば私はレイを潰せるわ…。
だからお互い裏切らないし、裏切れない。
それでいいでしょ？」
つまり両方とも、相手が不審な動きを見つけた場合、裏切れる条件下にあると言う訳だ…。
「他にも私にしか教えられない情報何でも教えてあげる。友好の証よ今夜にでも私の部屋にいらっしゃいな…」
…………
シスターが去っていった後、
時刻はシスターとの約束の刻に迫っていた。
「これでシスターを下見の際、目をつける事は無くなったけど…この件、Aはどう思う？」
と質問を振るノーマン。
彼は既に分かっている。皆に自分の考えを伝える為にあえて私に聞いている。
『……シスターの口ぶりで恐らく彼女の計画にはママは知らない。それに、今のシスターにはママをどうこうする権利なんて持っていない…。
出来ないからあえて私達に近付いた…。』
「だね…。だからこっちにも利用しない手は無いよね」
するとギルダは不安そうに、
「本当に行くの？相手はあのシスターだよ？
何でも教えると聞こえは良いけど…？」
『…ギルダ…。確かに危ない駆け引きだと思うけど、シスターには私が最も脱獄に必要としてる何かしらの情報を持っている。』
「私達に信用をさせて証拠を掴みたい。」
「その上僕らも信用はしないし証拠を掴ませない。ただ欲しい情報だけ奪ってくる。」
私に続けて、ノーマンやエマも考えを述べる。
「アイツが事実を全部話すとは限らないぞ…？」
『そんなの承知の上だよ』
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mio(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2020年9月20日 22時) (
レス) id: acfc7ed933 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾葉メグ | 作成日時：2020年4月6日 2時
