GF(グレイスフィールド)の双子 2【約ネバ】 (ページ12)

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番外編: 君が見る世界　夢主目線ページ12

「「「『鬼ごっこ…？！』」」」

「…うーん。たまには他の遊びでもしない？」

昼過ぎ、毎回やってる遊びと言えども、
個人差が出てくるから流石にバレてしまう。
さり気なくフォローを入れるギルダだけど…

シェリー達がどうしてもやりたいって言うから、渋々承知しざるおえなかったんだけど…

『……ノーマンが…いや、僕が鬼じゃないと駄目？』

「何言ってるんだよノーマン。ここに居る皆、お前に勝ちたくて鬼ごっこしたいんだと。」

とドンが皆を代表して、ノーマンを指名した。

「はーい！だったら、私…いや俺が…！」

「レーイ？はパスだよね？」

「わ、私じゃ駄目？そんなにノーマンが良いの？」

鬼ごっこがやりたいエマは立候補するも、
いつもパスするレイに念強く大人しくしろと圧をかけられる。

エマの身体のノーマンなら、この際違和感なく鬼ごっこ出来るのに…。

(…でも、普段のノーマンなら…なんて答える？)

体調が優れてなくても、いつも皆のリクエストに答えてた。いつも、皆の事優しく見守って、さり気なくアドバイスしたりして…。

だったら…私は、

『良いよ！僕が相手になってあげる！』

きっと君なら余裕満々な笑顔でそう答えるだろうな。

…………

「げっ…？ノーマン？！なんか、俺達を見つけるの遅くね？」

『何言ってるのドン。僕はいつも通りだよ？』

(……皆足が早いから、待ち伏せしながら捕まえるのに苦労したなぁ…。)

後は………

「エマとの一騎打ちだな。頑張れよノーマン。って、直ぐ捕まえるだろうけど。」

『…、頑張るよドン。』

鬼ごっこしたら必ずこうなっていた。
エマとノーマンの一騎打ち。

森の中を駆け走ると、見慣れたオレンジの髪が揺らいだ。

『ノーマン！…じゃなくて…エマ見つけた…！」

「A…？…ってノーマンだったね。
私とノーマン。どっちが残るか競争だ！」

『…っ…僕も負けないよ…！！』

(…そうか、初めてノーマンとの一騎打ち。
……絶対に負けたくない！！)

こんな事今まで無かった。
いつもノーマンとエマが残った鬼ごっこだったから…。

目の前でかけてゆくエマの姿、追いかける様にその先に手を伸ばすノーマンの手。

でも次第に気付いてしまった。

(……やっぱり私だと……捕まえられない。)

『…これがノーマンが見てる世界なんだね。』

彼が見てる先にはいつもエマがいる。