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パシッ
私は素早く女性と男の間に入り、すんでのところで男の拳を受け止める。
A「やめてください。嫌がってますよ。」
男「あぁ！？お前には関係ねぇんだよすっこんでろ！！」
どうやら相当イラついているようだ。
A「いいえ関係あります。……そのような醜い怒鳴り声を聞くのは不愉快ですので。」
男「なんだと！調子乗ってんじゃねぇぞ！！」
私が煽ると男は顔を真っ赤にして拳を振り上げてきた。完全に冷静さを失っている。
かかった。怒車の術。相手を怒らせて判断力を鈍らせる方法。正直、この大男には、私は力ではかなわないだろう。だからこそ頭を使って隙をつく。
男「ぶち殺してやる！！！」
A「やれるものなら。」
その瞬間男の拳がビュッとこちらに向かってきたが、私はそれをひらりと回す。
男の攻撃は単調だ。ただひたすらに、怒りのままに拳を振り上げるだけ。
A「ただでさえない判断力を、怒りでさらに失ってしまいましたか？それでは殺すつもりが逆に殺されてしまいますよ。」
A「……こんなふうに。」
私は飛んできた男の拳を避けると同時に腕と胸ぐらを掴み、こちらに引き寄せる。そこで男の足に自分の足をかけてはらえば、
男「ガアッ！」
男は呆気なく地面に倒れ伏した。どうやら地面に頭を打って、気を失っているようだ。
私は火縄銃が苦手とする接近戦の対策として体術を極めていたので、こういうのは得意だ。それがこんなところで役に立つとは。
A「お嬢さん、大丈夫ですか？」
女性「えぇ、助かりました。」
下を向いていた女性が顔をあげる。
……ん？この顔……、もしかして。
A「……伊作、じゃなくていさ子さん？」
伊作「あ、Aか！」
やっぱり伊作だ。てか戦ってた私はともかく君も気づいてなかったのね。
A「男装中はAじゃなくて
伊作も一応忍者のたまご。あのくらいの男なら自分で何とかできたのでは？
伊作「草履の花緒が切れちゃって、上手く動けなかったんだ。本当にすまない、助かったよ。」
いつもの伊作の不運か……。
A「草履、ちょっと貸してみ。」
伊作から鼻緒の切れた草履を受け取って、少しいじる。よし。できた。その場しのぎだが、無駄に落とし穴に落ちたり転んだりしなきゃこれでもつだろう。あ、伊作は無理か。まぁ、頑張れ。
A「じゃあ私はもう帰るから。」
そう言って私は伊作のもとを去った。
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ベアちん(プロフ) - たうふ★さん» コメントありがとうございます。そのお話私も描きたいなーって思ってたんです！！リクエストは順番に消化してくのでちょっと時間がかかると思うんですが、楽しみにしていてください！ (2021年11月2日 23時) (
レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ★(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します！夢主ちゃんが拐われて、仙蔵がボロボロになりながらも夢主を助ける（語彙力）というお話が見たいです！ (2021年11月2日 20時) (レス) id: 875905f17e (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 久々の更新だ〜！待ってました！学園長…思い付きをやめてもらいたい…！ (2021年10月26日 23時) (レス) @page46 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 私のコメントありがたい！←調子に乗るな(＾言＾)これから、たくさんコメントしますね！ (2021年10月12日 20時) (レス) @page45 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
ベアちん(プロフ) - しゅるさん» コメントありがとうございます。リクエスト大歓迎です！心得ました！少々遅くなるかもしれませんが気長にお待ちくだせえ…。 (2021年10月12日 7時) (レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベアちん | 作成日時：2021年7月19日 14時
