火薬系カップル【忍たま乱太郎】

幸せ の段 ページ2

ガチャ

A「うぉっ、火薬臭(くさ)。」

火薬が大量に保管してある蔵の扉を開けると、火薬特有の臭いがむわっと押し寄せてくる。

今日はここに、私の愛用の火縄銃の弾を作るための火薬を取りに来た。
今日は誰も居ないのか〜。いつもは火薬委員の誰かか仙蔵がいるんだけど。

ちなみに仙蔵と私は恋仲である。仙蔵はかっこいいし、冷静の優等生だから、くの一の間ではモテる。そんな人と私は、付き合っているのだ。
そして明日はデート。2人で町へ行く予定だ。

楽しみだなぁ…

A「〜♪♪〜♪〜♪」






「おい、どうした、鼻歌なんて珍しいな。何かいい事でもあったか？｣



A「うぇ！？」

突然奥から声が聞こえて喉の奥から変な声が出た。

「ふっ、どうした、そんな声を出して？」


棚の影から姿を表したのは、仙蔵だった。


A「なっ、せ、仙蔵かぁ…。びっくりした。いるなら最初から出てきてよ。」

まーじで心臓飛び出るかと思った。

仙蔵「別に隠れていたわけではない。それに、忍として、私の気配くらい気づいて当たり前だろう？」

くっ、このイケメン、なかなかウザイな。

A「私は、あんたの同室のギンギン野郎みたいに四六時中忍者してる訳じゃないからさ！しょうがないんだよ！｣


まったく…、なんてぼやきながら、お目当ての火薬を探す。
えーと、ここら辺だった気がするんだけど…ないなぁ…

A「仙蔵、いつも焙烙火矢に使ってる火薬はどれ？」

仙蔵「それならこっちにあるが…、何に使うんだ？」

A「火縄銃用の新しい火薬の調達。煙が多めに出るやつね。」

火縄銃は、装弾に時間がかかる。一発打ったらその次の攻撃まで20秒程かかるのだ。その間に、敵に攻撃されてしまうことも多い。
なので、次の攻撃の準備ができるまで、身を隠す必要がある。
その手段が、煙という訳だ。


ふうん、と言いながら、仙蔵が火薬を取ってくれる。

A「ありがと。私はもう行くけど、仙蔵は？」

仙蔵「私ももう行くところだ。一緒に行こう。」

私と仙蔵は、並んで外へ出た。
それから私たちは、木陰に座って適当な話をして過ごした。

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