検索窓
今日:10 hit、昨日:12 hit、合計:40,410 hit

絶体絶命 の段 ページ40

A「来ないねぇ。」

待てども待てども、他のペアはなかなかやって来ない。皆山頂を目指すという私の読みが外れたか、それとも単に遅いだけなのか。

文次郎「やーい!!留三郎のばーか!!!」

暇を持て余している文次郎は、唐突に留三郎を煽り始めた。馬鹿って、煽り方が小学生なんだよなぁ…。



ガサガサッ

留三郎「何だと文次郎この野郎!やんのか!?あぁ?」

うわ出てきた。どうしてこんなにぴったりなタイミングで出てくるんだい?
てか、留三郎がいるってことは小平太も近くにいるって事だよね。やばいやばい。小平太は身体能力が人外だから何をしでかすことやら。



ガサガサッ

留三郎が出てきたのとは別の場所から、音が聞こえてきた。小平太だろうか。

A「げっ。」

仙蔵「げっ、とは何だ失礼だな。」

出てきたのは小平太ではなく仙蔵と律希だった。
これまた厄介な…。これなら小平太とあった方が良かったかもしれない。

A「文次郎っ!」

ここはひとまず距離を取るしかない。でないと私の火縄銃だって本領を発揮できないし。


しかし、私の呼び掛けは虚しく、それが文次郎の耳に届くことはなかった。

留三郎「よし文次郎、正々堂々一対一で勝負だ!」

文次郎「いいだろう受けて立つ!!」

文次郎は留三郎との言い合いがヒートアップして、まるで周りのことが見えていない。いや今実習中!何故一対一なんだ!?二人一組で実習って聞いてなかったのかな!!
そのまま二人は、場所を移すぞ、とか何とか言って、どこかへ行ってしまった。
さて、どうしたものか。



仙蔵「さぁA、お前はこちらのお相手を願おうか。」

近距離戦で、一対二。誰がどう考えてもこちらが不利に決まってる。ここで戦うのは、馬鹿のすることだ。一旦身を引こう。
私は懐から煙玉を取り出して、点火したそれを律希たちに向かって投げた。その煙幕を盾に、私は近くの木へ飛び移り、離れた場所へと移動した。




律希「逃げられたね……。」

木の上で耳を澄ますと、少し遠い場所から、律希の声が聞こえてきた。

仙蔵「しかし、まだそんなに遠くには言っていないはずだ。探すぞ。」

それから私は息を殺して、身を潜めている木の下を仙蔵と律希が通り過ぎるのを見届けた。

。→←。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ベアちん(プロフ) - たうふ★さん» コメントありがとうございます。そのお話私も描きたいなーって思ってたんです!!リクエストは順番に消化してくのでちょっと時間がかかると思うんですが、楽しみにしていてください! (2021年11月2日 23時) (レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ★(プロフ) - はじめまして!リクエスト失礼します!夢主ちゃんが拐われて、仙蔵がボロボロになりながらも夢主を助ける(語彙力)というお話が見たいです! (2021年11月2日 20時) (レス) id: 875905f17e (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 久々の更新だ〜!待ってました!学園長…思い付きをやめてもらいたい…! (2021年10月26日 23時) (レス) @page46 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 私のコメントありがたい!←調子に乗るな(^言^)これから、たくさんコメントしますね! (2021年10月12日 20時) (レス) @page45 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
ベアちん(プロフ) - しゅるさん» コメントありがとうございます。リクエスト大歓迎です!心得ました!少々遅くなるかもしれませんが気長にお待ちくだせえ…。 (2021年10月12日 7時) (レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ベアちん | 作成日時:2021年7月19日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。