31曲目。 ページ39
A視点
ピリピリした空気のまま、菊の合図で合奏が始まる。が…
全員の想いが、心が一つではない今、それぞれの音が揃うはずなんてなかった。
日「止めてください」
日「アーサーさん、ズレてます。もっと他の音を聞いて…」
ﾀﾞﾝ!
“聞いてください”そう言おうと思ったのだろう。
菊がアドバイスをしようとした瞬間、椅子から立ち上がったアーサーが、自分の座ってた椅子を思いっきり蹴った。
俯いているため、アーサーの表情は見えない。
でも、床には涙であろう水が夕日に反射していた。
英「っ…できねぇ」
英「なんでだよ…今まで出来てたのに。くそっ…」
米「アーサー…」
『自分を追い詰めちゃダメ、だよ…』
英「お前らには分からない！いつもいつも上位にいるお前らには…、いつも底辺にいる俺の気持ちなんて…分からねぇんだろ⁉」
加「落ち着いてください…！」
英「…今日は帰る。sorry」
アーサーを誰も止める暇なんて無かった。荷物をまとめ、音楽室を出ていくアーサーの目には…
確かにオレンジ色に反射した涙が光っていた。
・
音楽室に重い空気が流れる。
瑞「どうやら、“合奏”どころでは無いようだな…」
澳「バッシュの言う通りですね。どうするのですか、部長」
『…歌いましょう』
洪「歌う…？」
南伊「歌ってる状況じゃねーの、分かってんのか…？」
露「…何を歌うの」
『合唱コンクールで歌う曲です』
創音学園の合唱コンクールには、クラス合唱、学年合唱以外にも、全ての科に属する生徒が全員で歌う、“創音合唱”がある。
独「…創音合唱の曲か。いいだろう」
米「歌うかい？俺はいいぞ」
北伊「俺も、俺もぉ！」
澳「ピアノは私が弾きますから、菊。指揮をお願いします」
日「はい(ﾆｺｯ」
菊の指揮とローデリヒ先輩の伴奏で声が、歌が揃う。
嗚呼、これが心が一つになる感覚。音楽ってやっぱりいいよね。
歌が終わり、一人一人がスッキリした顔をしていた。
『もう一度、奏でましょう。私たちの創音サウンドを！』
進むだけ。何があっても、後ろには下がれない。
貴方の心に響け、創音サウンド。
目と鼻の先にある、あの音を掴むために。
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はる@四季 - すいしぇーさん» ありがとう！ (2022年10月16日 13時) (
レス) id: 17e09ea40f (このIDを非表示/違反報告)
すいしぇー(プロフ) - はるちゃん〜！！おめでとう(*´꒳`*)私も吹部だから、すっごい共感できる大好きな作品だよ…！続編待ってるね☆ (2022年10月16日 7時) (レス) @page50 id: 7b108f9ac6 (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラＡ - はる@四季さん» この名前で葡さんの『あおときみどり。』ってやつ書いてます……！！ (2022年10月14日 23時) (レス) @page48 id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
はる@四季 - モブキャラＡさん» どんな作品書いてるんですか？是非教えてください！ (2022年10月13日 21時) (レス) id: 17e09ea40f (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラＡ - はる@四季さん» 続編……！！楽しみにしてます(っ ॑꒳ ॑c) (2022年10月13日 21時) (レス) id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
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