36曲目。 ページ45
A視点
海「僕は最近ずっと1人なのですよ…」
リビングでピー君が溢した言葉。
アルもマシューも聞こえてなかったみたいだ。
『1人…?』
海「…聞こえてたですか?
アーサーが部屋に閉じこもってから、僕は1人です。
食事を作ってはくれますが、一緒に摂ることはしないのです。僕はもうっ、1人は嫌ですっ…!」
相当我慢したんだろうな。心の苦しさが伝わってくる。
何やってんだよ、副部長。
こんなに弟を我慢させてまで部屋に篭る必要なんて…ないでしょう?
『ピー君、アーサーの部屋に案内してもらっても良い?』
海「良いのですよ、こっちです」
『ほら、マシュー、アル行くよ』
米「ちょっと待つんだぞ、まだお菓子食べてる途中…!」
加「そんなこと言ってる暇ないだろう?」
マシューと半強制的にアルの手を引っ張ってピー君について行った。
〜アーサーの部屋の前〜
海「ここがアーサーの部屋の前です」
コンコン
海「アーサー…入っても良いですか?」
英「sorry,また後で、な…」
扉の奥から聞こえてくるのはアーサーの声だ。
数ヶ月しか同じ学校にいないけれど、こんなに弱々しい声を聞いたのは初めてだった。
米「謝るぐらいだったら、部屋から出て来たらどうだい?」
加「アルフレッドの言う通りです。部活に行きましょう。また、僕と一緒にトランペットを吹いてください…!」
アルフレッドとマシューの必死な訴えだった。
この訴えがアーサーに届くことを願うことしか私にはできなかった。
ドン!
部屋の中から大きな音がした。おそらく、アーサーが部屋の壁を叩いたのだろう。
英「うるせー!お前らには…いつも頂点にいたおまえらには俺の気持ちなんか分かんねーんだ!
親にも愛されない…いつも底辺の俺なんかの気持ちなんか。解られてたまるか…!」
『アーサー…』
まるでアーサーが心の中にずっと溜めてきた思いを聞いて、辛くなってしまった。
自分にも似たものを感じたからかもしれない。
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はる@四季 - すいしぇーさん» ありがとう! (2022年10月16日 13時) (レス) id: 17e09ea40f (このIDを非表示/違反報告)
すいしぇー(プロフ) - はるちゃん〜!!おめでとう(*´꒳`*)私も吹部だから、すっごい共感できる大好きな作品だよ…!続編待ってるね☆ (2022年10月16日 7時) (レス) @page50 id: 7b108f9ac6 (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラA - はる@四季さん» この名前で葡さんの『あおときみどり。』ってやつ書いてます……!! (2022年10月14日 23時) (レス) @page48 id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
はる@四季 - モブキャラAさん» どんな作品書いてるんですか?是非教えてください! (2022年10月13日 21時) (レス) id: 17e09ea40f (このIDを非表示/違反報告)
モブキャラA - はる@四季さん» 続編……!!楽しみにしてます(っ ॑꒳ ॑c) (2022年10月13日 21時) (レス) id: cebb1c38ee (このIDを非表示/違反報告)
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