▼ ページ41
「彼女はもうすぐ成人するだろう？少し早めにプレゼントを渡そうと思って紫色のドレスを選んだのだが……その様子を見るに俺はセンスが無かったようだな」
クツクツと喉の音を鳴らして笑うグルッペンはまさに敵無しと言った顔をしている。その姿を見たコネシマは固まり、タリアはそんなつもりは、と焦りを見せていた。
「こんな所に居ては気分を悪くするだろう。一緒に外に行こう」
差し出された手を拒む理由はなかった。
「あの、助けていただいてありがとうございます」
一瞬驚いた顔をするも、すぐに柔らかくグルッペンは笑った。
「俺とお前の仲じゃないか。それに、ドレスすごく似合ってるゾ」
「そう、ですね。ありがとうございます」
「敬語をやめろ。お前らしくない」
「わ、わかったわ」
グルッペンの態度を見る限り、あの時上がっていた好感度はバグでもなく正常な数値なのだと気づく。
「それにしても、以前まで横暴な態度をとっていたのはなぜだ？自らそれをするとは思えない」
記憶の通り、言うべきなのだろうか。
「言えないことなのか？」
いやまだ言えない。グルッペンがどんな人かもわからない。
シャオロンに危害を加える可能性も考え、その言葉に頷いた。
「そうか……」
「ごめん、言えなくて」
「言えるようになったら言ってくれ」
「うん」
優しく撫でるグルッペンの手の温もりは心地良かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 407人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クリーパソ(プロフ) - 田中さん» そう言っていただけると励みになります✨ありがとうございます🥺 (11月26日 21時) (
レス) id: f7b2af521d (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - 本当に面白くて好きです (11月26日 17時) (レス) @page36 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
クリーパソ(プロフ) - 月見酒さん» コメントありがとうございます🙇♀️登場人物の多い小説は慣れていないので楽しんで読んでもらえるのはとても嬉しいです🥲✨無理ない程度に更新していきます💪 (10月30日 7時) (レス) id: f7b2af521d (このIDを非表示/違反報告)
月見酒(プロフ) - コメント失礼します！面白くてすごく続きが気になります！お体に気をつけて頑張ってください！ (10月29日 20時) (レス) @page15 id: d4a0fc9775 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クリーパソ | 作成日時：2023年10月26日 21時
