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「士爵からだと？そんなことありえないだろ」
「そう、従来なかったこと。でもF帝国の皇帝が襲撃を受けたことがあってその時居合わせたトイフェル伯爵が命がけで助けたの。護衛もいない、たった一人で皇帝を守り切って、その姿に感動した皇帝が伯爵の爵位を授けたの」
「そんな大きな出来事なら庶民の耳に入るはずだぞ」
「庶民と同じ身分の士爵が伯爵になったのよ。そんなことを庶民に知られたら何が起こるかわからない、そう判断した皇帝が情報を伏せたの。それでも貴族達は突然出てきた彼らを怪しんでどこからかこの情報を手に入れたの。元は庶民、そう言って二年前から蔑んでいる」
「というのを風の噂で聞いたのだけど、合ってるかしら？」
レモンイエローの瞳を逃がさないと言わんばかりに見つめ少女は問いかけた。
「……だからなんや。お嬢様もそこの庶民と一緒に俺を馬鹿にするんか？」
「そんなわけないじゃない！」
貴族の彼の手をぎゅっと力強く握り、私は素敵なことだと思うのと純粋な好意を向けた。冷ややかな目線とは反対に温かなそして同情なんかでは無い優しいその目に彼は心が揺らいだ。
「俺も素晴らしいことだと思う。少なくとも俺からしたらお前の家族は庶民の希望だ」
庶民の少年からも予想外な言葉が飛んできたことに彼は驚きを隠せず、ほんまに？と目に涙を溜めた。
同年代の貴族ですら彼のことを妬み、嫌い、関わることを避けていた。それにも関わらず公爵という立場であっても優しく接してくれる少女と、同じ身分だった自分を妬むこともしない少年に彼の冷たい心は溶けて涙となって落ちていった。
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クリーパソ(プロフ) - 田中さん» そう言っていただけると励みになります✨ありがとうございます🥺 (11月26日 21時) (
レス) id: f7b2af521d (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - 本当に面白くて好きです (11月26日 17時) (レス) @page36 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
クリーパソ(プロフ) - 月見酒さん» コメントありがとうございます🙇♀️登場人物の多い小説は慣れていないので楽しんで読んでもらえるのはとても嬉しいです🥲✨無理ない程度に更新していきます💪 (10月30日 7時) (レス) id: f7b2af521d (このIDを非表示/違反報告)
月見酒(プロフ) - コメント失礼します！面白くてすごく続きが気になります！お体に気をつけて頑張ってください！ (10月29日 20時) (レス) @page15 id: d4a0fc9775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クリーパソ | 作成日時：2023年10月26日 21時
