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「それなら貴方がいいわ」
少年にはひどくダイヤモンドが輝いているように見えた。彼は初めて少女の顔をはっきりと捉えた。自身の容姿を悪魔的な美しさと例えるなら彼女は天使のような美しさだ。
「結婚って婚約しなくてもできるの？」
「貴族は婚約するが、庶民はそんなものはしない。好きなやつと結婚するんだ」
少女は静かに熱が籠った少年の手を柔らかく白い手で包み込んだ。
「貴方が好きよ。貴方といるとすごく楽しいし、他の庶民とは違う気がするの」
「冗談でもそんなこと言うなよ」
「冗談じゃないわ」
「じゃあキスの一つでもしてみろ」
「わかったわ」
苺のように赤く小さな唇を少女は彼の顔に近づけた。
「おい、後ろのやつはお前の知り合いか？」
「え？」
まさかと思い振り返るとそこには真っ白な壁が広がっていた。少女が目線を戻すとそこに少年はいなかった。風のように現れた彼は溶ける雪のように消えてしまった。
名前も知らない少年と過ごすうちに少女は心を奪われていた。もし婚約相手が彼だったら、と後ろから聞こえる自身を呼ぶ声を聞き流し思い出に耽るのだった。
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クリーパソ(プロフ) - 田中さん» そう言っていただけると励みになります✨ありがとうございます🥺 (11月26日 21時) (
レス) id: f7b2af521d (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - 本当に面白くて好きです (11月26日 17時) (レス) @page36 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
クリーパソ(プロフ) - 月見酒さん» コメントありがとうございます🙇♀️登場人物の多い小説は慣れていないので楽しんで読んでもらえるのはとても嬉しいです🥲✨無理ない程度に更新していきます💪 (10月30日 7時) (レス) id: f7b2af521d (このIDを非表示/違反報告)
月見酒(プロフ) - コメント失礼します！面白くてすごく続きが気になります！お体に気をつけて頑張ってください！ (10月29日 20時) (レス) @page15 id: d4a0fc9775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クリーパソ | 作成日時：2023年10月26日 21時
