手伝ってあげるよ/ymoi ページ41
※学パロ
息を吸って、吐いて、もう一度大きく吸って、スマホのストップウォッチをつけて、息を止める。
自分は演劇部である。
今年から初めて入った、新人。ここの高校の演劇部は人気で、オーディションをくぐり抜けた1年生が入ることが出来るのだ。
まぁ自分は演者というより裏方で入ったのだけど。
とあるメインを張るに声と演技力を褒められて、端役ではあるが出始めた。
そんなど素人の私の1番の課題が、肺活量。
いや、肺活量の他にも色々課題はあるし棘のあることも言われるけれど、例の推薦してくれた先輩は「ただ嫌味だから、気にしなくていいよ」と言ってくれるし…他の先輩も褒めてくれるし、まぁ、いい線は行っていると思いたい。
とは言っても、自分でも痛感しているくらい肺活量がない。
それを何とかしないと…と思って、1人屋上でこうして息を止めたりして何とかしようとしているのだ。
こんな地味な練習、付き合わせる訳には行かないし。
ぷは、と息を吐いてストップウォッチを止める。
イマイチ良くなっている気がしない。
どうしたものかなぁ、と思っていると、屋上の扉が開く音がする。
『…あ、翔先輩』
「Aちゃんだ、お疲れ〜」
『お疲れ様です』
袖を上の方まで捲り、タオルで汗を拭きながら入ってくる先輩。
最近暑いが屋上は風が吹いているので、涼みに来たのだろうか。
私の事を推薦してくれた先輩が、翔先輩である。名前呼びなのは彼がそう呼んで、と言ったから。
彼の他にも加賀美先輩や仙河先輩も褒めてくれたりするが、翔先輩はかなり力を入れてくれている、と言うか。彼曰く「才能ある子を埋もれさせたくない」らしい。
「そういや、Aちゃんはここで何してたの？スマホ弄ってるみたいだけど」
『あー…肺活量をこう、増やそうと。息止めてスマホのストップウォッチで…』
「嗚呼、肺活量気にしてたもんね」
こくこくと頷きながら返答してくれる先輩。
さりげなく目線も合わせてくれるし、優しい先輩。
「…僕がさ、手伝ってあげようか？」
『え、いや、地味な練習ですし大丈夫ですよ。先輩もやることあるだろうし…』
「今ふと思いついたやつだし平気。…息、ちゃんと止めてね」
ぐ、と肩を押されてフェンスに寄りかかる形になる。何をするんだろう、と思っていると、口が近づいて。
…その後の記憶は、覚えていない。
強いて言うなら、自分の聞いたことの無い声が出たことと、先輩が酷くかっこよく見えたことを覚えている、くらい。
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もみじ(プロフ) - 助かる！！！！！ありがとうございます！ (2021年7月9日 22時) (
レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい！お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか？ (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します！女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほのか | 作成日時：2021年5月18日 9時
