＿/ymoi ページ38
こくりと小さく頷く。
…先輩は今、この状況が「壁ドン」と称される状況だとわかっているのだろうか。
付き合っていると言っても、まだキスもハグすらも照れてしまうような私。こんなに近いのに慣れているわけがなくて、思わず目線を下の方にしてしまう。
「…あれ、こっち向いてくれないの？ あと耳も赤いけど」
『……今日、暑いじゃないですか。それに広告見たくて』
「電車の中は涼しいけどね、それに地面に広告ないよ？」
全て正論で返されて、言葉に詰まる。
素直に『先輩の顔が近くて照れて見れません』なんて言えるわけないだろう！？ これが電車内の出来事で良かった、誰もいなかったらきっと何かされていたに違いない…。
電車が揺れて先程よりも近くなったり、と思ったら離れたりして心臓が持たない。いつもすぐ着くように感じる電車も、今だけは時の流れが遅いような気がして。
ドキドキと鳴っている自分の心臓の音、彼に聞かれてないよね…とか考えてしまう。
「…………かーわい」
『！？ せんぱ、』
「こーら、声大きいよ？」
下を向いていたら突然耳元で囁かれて、ぱっと顔を上げる。するととても近いところに先輩の顔があって、更に顔が赤くなったような。
「あ、やっと目が合った」
『…ゆめお先輩、近いです…』
「そうかなぁ」
あ、絶対これ楽しんでるやつだ。
目を細めて面白いと言うように笑う彼。
ドキマギしていると、電車のアナウンスが聞こえる。どうやら、降りる駅に着いたようだ。
そのまま寄り掛かっていると扉が空いたら倒れてしまうからどうしよう、と思っていると、手首を掴まれ優しく引っ張られる。
ぽす、と先輩の体に寄り掛かるような形になって。暫く間が空いたあと、抱きしめられている様な状況だと気付く。
…この人は、私をどこまでドキドキさせれば気が済むんだ？
駅に着いて電車を降りる時は離れるけど、手はしっかり恋人繋ぎにされていて。
何分くらい電車に乗っていたのだろう、なんだか今日は、色々主張してくるような感じだったな。
彼の背中を追いかけながら、そんなことを考えた帰り道。
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もみじ(プロフ) - 助かる！！！！！ありがとうございます！ (2021年7月9日 22時) (
レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい！お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか？ (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します！女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほのか | 作成日時：2021年5月18日 9時
