＿/gnzk ページ34
彼らのことも知っている。藤士郎くんと一緒に文化祭のステージで歌っていた先輩。長尾景先輩と、甲斐田晴先輩、だっただろうか。
確かステージの時、3人のノリでグループ名も決めたと言っていた。なんだったっけ、確かVΔLZ、だったような。
「2人ともどうしたの？」
「俺もハルも委員会終わったからとーじろー探して帰ろって思って」
「めちゃくちゃ探したんだよ？ ここにならいるかもって歩いてきた」
「そりゃ学校だから歩くでしょ」
テンポ良く繋がっていく会話をぼんやり聞いていると、彼ら目線が私に来る。
「ねね、この子は？」
「ああ、同じ参考書使って勉強してたの。同級生のAちゃん」
そう紹介されると、慌てて会釈をする。
『は、初めまして』
「おう！ 俺は長尾景だ、よろしく〜」
「あっ、甲斐田晴です……、弦月と同級生って事は後輩ちゃんか」
自己紹介をしても長尾先輩がこちらを見ているものだから、どうしたのだろう、と首を傾げる。
『……先輩、どうしました…？』
「…お前さ、放課後にピアノ弾いてるだろ」
『えっ、なんで知って…』
「ほら合ってたー！ 前に偶然聞いた時とーじろーが凄い気に入って…」
「はぁい景くんストップー」
「長尾……お前ここで言うことじゃないだろ…」
「んぁ、マジ？」
凄い勢いで先輩の口を塞ぐ藤士郎くん。
聞かれてたのはまぁいいとして、気に入ってた、って………？
彼らに聞こうと思ったら、下校時刻のチャイムが鳴る。
あれ、もうそんな時間？ と思えば、近くの窓からは夕日が差していた。そんな時間らしい、不思議な緊張をしていて気付かなかったみたいだ。
「よっしゃ〜帰ろ〜ぜ」
「いいよ。……ね、Aちゃん、一緒に帰ろう？」
『え？ いや、迷惑が…』
「この時間だったら、日暮れまで早いでしょ？ 女の子1人で帰せないよ。ね、晴くん、景くん」
そう言うと立ち上がる彼。先輩達は扉の方に向かっているみたいで。
ふと思い出したように振り返って、ぐっと距離を詰める。ビックリして変にドキドキしていると、耳元で響く声。
「それに、僕が一緒に帰りたいだけだしね。あの話もちゃんと話したい、し」
『………！』
「じゃ、昇降口で待ってるね、Aちゃん」
そう言うと背を向ける。
…心臓がバクバク鳴っている。これは緊張からのだと思うけれど…、もしかしたら、別の意味も含まれているのかもしれない。
夕日に照れされてほんのり赤く染まっていた彼の頬が、本当に夕日が原因だと言い切れないように。
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もみじ(プロフ) - 助かる！！！！！ありがとうございます！ (2021年7月9日 22時) (
レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい！お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか？ (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します！女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほのか | 作成日時：2021年5月18日 9時
