＿/ymoi ページ29
嬉しそうに頬を緩ませる彼を見て、自分も思わず釣られて笑みを零す。
基本、作り終わった辺りで彼が帰ってくるので、作っている最中に帰ってくると私の後ろに抱きつきながら作っている所を見ている。
休んでなくていいの？ と聞くと、「Aちゃんの近くにいる事が1番落ち着くし休まる」と返って来るので、邪魔にならない程度だったら特に咎めもしない。
今日も例外なくひっつき虫のように私を抱きしめながら、少し上から揚げ物を様子を見ている。
『油跳ねるから気を付けてね』
「ん、Aちゃんも気を付けてね？ 前トンカツ揚げてたとき火傷したでしょ」
『あれは不慮の事故だから……』
「言い訳しないの。…ね、最初に揚がったやつ、比較的冷めたかな、」
『…食べたいの？別にいいけど…』
「やった〜、味見」
長い腕を活かしているのかなんなのか、片手は私のことを抱きしめながら片手で唐揚げを摘んで食べる。はしたないよ、と言おうとしたけど、きっと彼はそんなことも気にしないんだろうなぁ。
『………お味は？』
「………ん、美味しい。夢追の好みの味」
『ホント？ やったぁ、翔くんの胃袋掴めたかな』
「ガッツリ掴んでると思うよ、いっつも思ってるけどこれなら毎日食べたいな〜」
その言葉に、少し…いやかなり反応してしまう。
いや、別に、特に特別な意味じゃないんだろうけど、ちょっとプロポーズチックというか、都合のいいように自分の頭は出来ているので…という誰に向けたか分からない言い訳を頭に並べるが、顔が赤くなるのは回避できなくて。
揚げ物してるから、なんてせいにしたい。
「…え、なんでAちゃん耳真っ赤にして………、あっ」
『……気付いた？』
すん……と静かになる彼。
無意識だったんだろうなぁ…と確信に至ってしまうから、なんか言って欲しいのだけれど。
暫くの沈黙のあと、私のことを抱きしめている腕の力が強くなって、肩に彼が顔をうずめる。
「……あのさ」
『…うん』
「いつか、ちゃんとやり直すからさ」
『…………うん』
「…今の、Aちゃんの都合よく受け取っといて」
『…いいの？』
「いいの。……………ね、ご飯もうできる？」
『…うん、もうできるよ。机の準備、して貰える？』
「おっけ〜い、僕に任せといて」
そう言ってすんなりと離れる彼。いつもはもう少し駄々をこねるのに。
先程よりも赤くなった顔を見られないから、幸いだけど。
………期待、しててもいいんだよね、翔くん。
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もみじ(プロフ) - 助かる！！！！！ありがとうございます！ (2021年7月9日 22時) (
レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい！お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか？ (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します！女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほのか | 作成日時：2021年5月18日 9時
