＿/kgm ページ15
今回はしっかりと三つ揃いスーツだし、片耳を出してM字に分けられていた前髪は上にいってるし、おかしいというか、新鮮すぎるというか。
あの人は自分の顔面偏差値をご存知ないのだろうか…軽くハーバードくらいあると思うけれど。
取り敢えずいつも通りに勉強道具を用意してある机に座ってその隣に彼が座る。
「あ、上着脱いでも良いですか？」
『あっはい、どうぞ』
……駄目だ、直視できない。よく見たら黒手袋付けてたな加賀美さん。
今日の私の心臓は上手く耐えてくれるのか。
「お待たせしました」
『いや……………、…そんな待ってないです…』
「おや、目を逸らしてどうしたんですか？」
くすくす、と悪戯っ子のように笑う彼。
スーツの下はサスペンダーなんて思いもしなかった。いつも掛けている眼鏡も雰囲気が違うようで。
「実は、仕事が終わってそのままこちらに来てしまったんです。…嫌、でしたか？」
『あ、別に嫌じゃなくて、家は近所ですし着替える時間もあったような…』
「……私が、Aさんに早く会いたかったからそのまま来てしまった……と言ったら、Aさんはどう思うのでしょうか」
『え？』
この人は、今、私に会いたいからと言っただろうか。家が隣だからすぐ着替えて来ようと思えば来れるのに、会いたかったから、そのまま…？
『で、でも、偶にお仕事終わってそのまま来る時とは別の服、』
「そうですね、今日は少し商談があったので。…この姿だって、見せたかったんですよ？」
『……み、みせた、かった…？』
「えぇ。どんな反応をしてくださるか、とか。想像以上に驚いてくれましたし、私としてはよい収穫でしたね。…例えば、このままの私の顔を、Aさんは見れない、とか」
その言葉と共にぐっと距離が近付く。
彼が今言ったように、顔も目も合わせることが出来ない。
「…あ、そう。この間クラスメートに告白をされた、と仰ってましたよね」
『え？ は、はい』
「返信はどうするんですか？」
『ど、どうする、って…』
「…………俺じゃ、ダメ？」
『え、』
今、俺って…？
口調のズレも、今放たれた言葉も、上手く自分の中で消化できなくて。
「……焦ってるんだよ、俺も。…いつか、取られるかも、なんて」
「可笑しいよな、自分は君に何も言ってない癖に」
「でも…、その反応を見る限り…自惚れても、許されるみたいだ」
「…………数年先の予約は、済ませてもいい、よな？」
私はその言葉に頷くことしか出来なかった。
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もみじ(プロフ) - 助かる！！！！！ありがとうございます！ (2021年7月9日 22時) (
レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい！お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか？ (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します！女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほのか | 作成日時：2021年5月18日 9時
