file 42 どうかやすらかに ページ44
「あら、まさかあなたが来ているとはさすがに思わなかったわね…テキーラ」
「いやぁ、ハハハ…申し訳ない」
コードネーム呼ばれるのは久しぶりだなぁ
1番仕事が一緒になるジンとウォッカはテメェだのお前だの名前なんて呼びゃーしないし
比較的よく呼んでくれてた宮野姉妹には変なニックネームつけられてたっけなぁ懐かしい
私の背後からウォッカがどうだ?と彼女を急かすが、ここで口を割ろうが拒否しようが結果は変わらない
明美さんは強ばっていた顔から一転して柔らかく微笑むと首を横に振った。
冗談じゃないよ明美さん
「うっ!!」
呻き声と共に響く発砲音
腹から赤い鮮血を散らして彼女の体は崩れ、膝をつく
苦しげに歪んだ親しみのある顔
当たり前だけど、いつもの優しそうな表情とはかけ離れてる
もう胸がつぶれそう死にたい
すると遠くに小さな探偵がきょろきょろしているのが見えた。
へぇこのくらいに来るのか
もうちょっと早かったら色々助かったんだけどなぁ
「チッおい、ずらかるぞ」
こちらに気づいたらしい新一くんたちが駆け寄ってくるのをみかね、走り出した彼らに続いて身を翻した私に、彼女は相変わらず甘かった。
「あなたはっ…悪く、ないからね」
「…ほーんと、甘々すぎですよ明美さん」
仕方がなかったんでしょう、と
ゲホゲホと胃から血が逆流しているんだろう激しくせき込む明美さんに、今までありがとうございましたと言って小さく頭を下げる
最後までそんなん言われたらしんどい泣きそう
新一くんから死角になるようにまたコンテナの上へ、それからその場を去ったけどどうだかなぁ
彼に見られたかそうでないか微妙なとこ
危ない橋渡りすぎちゃった?
ジンの車が置いてあるポイントまで返り血を拭いながら戻ってくると、まだそこに車があったことに驚く
さすがにここで私を置き去りにはしなかったか賢明です、つって車に乗るとすぐ発進した。
んでぇ?
「なんで私、ベレッタ向けられてるんです?」
またですかぁ?
そろぼちキレるよ?
「遅かったな、何をしていた?」
「姉のように慕っていた人だったんですー。最期に少しくらい言葉を交わしてもいいでしょう?」
私が明美さんを始末したようにみせかけて助けたと思ってんだろーなぁ
それができたらどんなによかったかくそめ
「まぁ明日の新聞を楽しみにしていてください」
腹立つ顔しやがって
これでネチネチ言ってきたら今度こそ許さない
いつか絶対寝首かいてやるもんねー!!
背中に気をつけろよ!!!
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ぽんかん(プロフ) - さちさん» 長く更新を止めていてすみません 執筆頑張ります! (2019年3月29日 0時) (レス) id: 63034df575 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年3月28日 18時) (レス) id: 10b64abb1f (このIDを非表示/違反報告)
ぽんかん(プロフ) - のん@天使から墮天使のウオタミ(?)さん» 読んで下さりありがとうございます なかなか筆が進みませんが、がんばります! (2019年3月18日 1時) (レス) id: 63034df575 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使のウオタミ(?) - 四字熟語が、題名な作品は見たことが無かったので、新鮮さを感じました!これからも頑張ってください!応援しています!(#・∀・)♭ (2019年3月10日 17時) (レス) id: 5bc91f0494 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんかん(プロフ) - あお果実さん» 他作品含め読んでいただいてありがとうございます。お心遣いとても嬉しいです 執筆がんばります(*´∀`) (2019年3月6日 2時) (レス) id: a9e8a7b60c (このIDを非表示/違反報告)
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