絶対生き抜いてやるもんね〜【名探偵コナン】

file 37 超絶迷子 ページ39

あのあと新一くんとトイレまで並走して、バーンと個室を開けてみれば会長さんの服とマスクが置いてあって予想は大当たり！さっそく警部さんに知らせないとってまたふたりで戻ろうとしたんだけど


｢会場は、どこですかー…｣


あれっううんおっかしーなー。私方向音痴とかそういうキャラじゃないんだけどな〜
そう、この船の大きさが異常なんだよね。私みたいなのが正常な反応だもんね？新一くんどこぉ

さっきまで一緒にいたのにキッドの変装グッズ見つけてから走り出すまでが早すぎたよなんなの動いてないと死ぬのマグロなの

迷路みたいに長く続く廊下には人気がなくて、新一くんいないし会場見つからないしちょっと寂しいよぅ新一くんどこぉ。そろそろ泣きが入るぞ


｢セレモニー終わったばっかだもんねぇ｣


新一くんがもうキッドのこと伝えてるだろうから会場から無闇に人出さないだろうし、誰もいないのはしょうがないかぁ

なんて思って徘徊してたんだけど


廊下の先に見えた赤い上品なドレス
なんと、気を失ってるであろう蘭ちゃんが男にかかえられてるではありませんか


おやおやまあまあ
あの蘭ちゃんの意識を落とすなんて猛者いたのねぇ


｢動きなさんなよぉ〜｣

｢っ！？｣


各界のトップばっか集められてるパーティの乗船に厳しい検査が入らないことくらいすぐわかるもの
オートマチックの小型銃持ってきててよかった蘭ちゃんは私が守ります

男の後ろにスッと、サッと回り込んで後頭部に銃をゴリッと突きつける

あっちょうどよかった。すぐそこ私の部屋じゃーんいつの間にこんなとこまで来てたのか。男と一緒にその部屋に入って、蘭ちゃんをベッドに寝かすよう言った。

いや、めっちゃ優しくおろしたな実は紳士かよ
しかも最初こそ驚いてたくせに今はもう飄々としてる


｢これでよろしいでしょうか？｣

｢…あー｣


そこで初めてこちらに向き直ったその男
…ンモー！帽子めぶかにかぶってたから普通にわかんなかったじゃんかぁ


｢なーんだ君かぁ、蘭ちゃんに無体を働こうなんてどこの不埒な輩かと思ったら…おマヌケな泥棒さんもいたもんだねぇ〜快斗くん｣

｢なに！？｣


とりま相手が彼だとわかれば銃はホルダーにないない。しまっちゃおうね〜
快斗くん取り乱してるけどこっちの知ったこっちゃないかんね〜

素顔で登場とか甘ぇんだよ！


｢なんで俺のこと…｣

｢おりょ？否定しないんだ〜、まぁ今更だもんねぇ｣


立ち尽くす彼はほっといて、私は一旦座らせていただきます
べつにたっかいヒールで迷ってたから歩き疲れたとかじゃないかんね！断じて！！

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