絶対生き抜いてやるもんね〜【名探偵コナン】

file 7 いつか殺ってやるゾッ ページ9

組織の人間とはいえ私も女子高生

ただの平日、放課後に好きな女の子の話で新一くんをいじるのはとても楽しかった。

まさか博士の発明品を見せてくれるとは思わなかったけど

私の事を信頼してくれているらしい、何でも話してくれる彼に気を良くして夕方の急な呼び出しにも久々に機嫌を揺るがすことはなかったのだけど


「おい、聞いてるのか」

「…はい、すいませーん」


町の郊外にある貨物港
そのコンテナが多々並ぶ中で待ち構えていたのはいつもの通りジンとウォッカ

彼らから伝えられた次の仕事内容には先程までの時間が吹っ飛ばされてしまった。


「宮野明美の始末、ですねー」


なーんでよりによってこの役私に回ってくるんだよぉぉ

私が宮野姉妹と仲が良いのは組織内でも周知の事
それ故に、精神的な支配も意味してるんだろうなぁなんて想像は容易いぞこんちくしょうめ


「最近のテメェは何かと不審な行動が多いからな」

「なんでそんな疑われてるのかわかりませんよ
任務は毎度完璧に遂行しているというのに」


確かに最近は新一くんとの接点を少しでも持ちたくて
いつか蘭ちゃんを通じて接触を図ってくるだろうと、学校に行くため平日昼間の任務は控えてもらっていた。

でもそれだけじゃーん
なんでそれで私が彼女の始末を担当しないといけないのさー


「断る、なんて言わねぇよなぁ」


怪しげに嗤う目の前のふたり
帽子で顔に影が落ちているし、彼が手を突っ込んでるポケットには不自然な膨らみがある

これだけ一緒にいても彼のポリシーは有効らしい

疑わしきは罰すって暴君


にしたってヒドくねぇ？
今までの任務全て文句言わずこなしてきたのに

なにが弟だよこんな恐ろしい兄児相に即通報だわ


「えぇ勿論。ただ理由を伺っても？
私の記憶では彼女、目立ったヘマしてなかったと思うんですけど」


むしろ妹のシェリーは組織にとって必要な存在
そんな彼女を従えさせる目的も明美さんにはあるはずなのに、それを無にするほどのヘマは…


「ぁー…」

「そうだ。あいつはFBIの捜査官にまんまと取り込まれやがった。お陰でこちらの損害もバカになってねぇ」


そんなやつをこれ以上組織に置く必要はないとラムが判断したそうな


そりゃライの件は知ってたけどさぁ

まさかそんなことで彼女が消されるとは思わないじゃん
明美さん自身なにもしてないじゃーん

…明美さん何してんだよｫ


「そうですかー…
ともかく、宮野明美始末の件了解でーす。他なにか伝達事項ありますか？」

「いいや、詳細はまた知らせる
お前はいつでも動けるように待機しておけ」

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