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―128 楽しいお茶会 ページ28

「やぁ、来てくれて嬉しいよ綱吉くん」


白蘭が紅茶をカップにいれ、座るように勧めるが沢田の顔は強張ったまま


「…お前が呼び出したんだろう、白蘭」


それもそのはずだ。つい先刻、まさに目の前にいる白い男の手によって、ボンゴレの本部は陥落してしまったのだから
虫の知らせを聞き駆け付けた沢田、山本、獄寺が到着した時にはもう遅く、制圧されてすぐ沢田は白蘭に呼び出され今に至る

それは顔も晴れないわけだ。


「ふふ。君も本部の応援に来ていると聞いてね
もっとも、今の状況の君たちにとっては断ることも出来ないんだろうけど」


本部が陥落した時点で白蘭は沢田ひとりに交渉を持ち掛けたが、もちろんそんなことはさせられないと、山本と獄寺は部屋のすぐ外に待機している


「わかっているなら要件を教えてくれないか、ボンゴレリングを持たない俺たちにはもう戦う理由はないはず
お前の目的はなんだ?」


沢田の問いかけに白蘭は笑うだけ
訪れた沈黙の中で沢田はあることに気が付いた。


この紅茶の香りは


「…飲まないの?おいしいんだよ、この紅茶
あ、でもAちゃんが教えてくれたから、君は覚えがあるだろうけど」


いつだったか
紅茶やコーヒーの知識に長けているのだと京子から聞いた時、はじめて女の子らしさを感じたのだったと沢田は思い出す

昔からわからない人だった。
しかし今まで共に死線をくぐり抜け、戦ってきた仲間で信頼していた。

敵になり得ることはないと、いつかフォンが言っていた。
そのフォンも2か月前、ミルフィオーレの手にかかってしまったのだが

今まで見てきたAは幻影だったのだろうか

クローム伝いに骸へAに接触を試みてもらうも、向こうから拒絶されていて会うことができないと言っていたし

Aがボンゴレを去ってから、山本の父親を始め多くの命が失われた。
これが彼女の裏切りによるもので、ミルフィオーレに加担していた結果なのであれば、到底許されることではない、と怒りに震える


そんな沢田の様子を見て、彼の心情を全て悟ったとでも言うのか白蘭は口角を鋭くあげ、おかしくてたまらないというような声で言った。


「気になるかい?いま彼女が、どこでなにをしているのか」


白蘭が紅茶をソーサーに置いて手元のリモコンを操作すると沢田の背後、壁一面に張られていたカーテンがモーター音と共に開く

その奥に現れた小さなスペース

そこに在った光景は沢田を狼狽えさせるのに十分すぎるものだった。


「…ト、トガセ、さん…?」

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なの - 久しぶりに読みに来たのですが、やっぱりぽんかんさんの小説はとっても面白いです。どれだけゆっくりでもいいので、更新いつまでも待っています。 (5月6日 23時) (レス) id: 516891f2ca (このIDを非表示/違反報告)
po_poncham(プロフ) - 一夜さん» 長らく更新していてすみません、あたたかいお言葉ありがとうございます。ふたりとも幸せにするために頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: feaf66d49a (このIDを非表示/違反報告)
po_poncham(プロフ) - 杏音さん» 長らく更新できずにすみません、シルヴァくんまた出てくるのでお楽しみにしていてくださいませ。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: feaf66d49a (このIDを非表示/違反報告)
一夜(プロフ) - 初めまして。ぽんかん様のこの小説がとても大好きで何度も繰り返し読ませて頂いております。トガセちゃんもシルヴァくんもとても大好きです。お忙しいとは思いますが、いつかまた更新されることを願っております。素敵な作品に出会えて幸せです。ありがとうございます! (2020年12月26日 4時) (レス) id: a1724270ec (このIDを非表示/違反報告)
杏音(プロフ) - はじめまして。どちゃくそに好きです私..!シルヴァくんすごく好きです!!続き楽しみにしてますね! (2020年3月14日 4時) (レス) id: 966729f8ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんかん | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2019年3月17日 0時

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