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"ここの傷どうしたんですか？"
常備しているコンパクトミラーを取り出し、松田さんに渡す。頬に掠ったような傷があったので何があったのか問うてみる。
"あー…よくわかんねぇけど多分、今日爆弾分解してる時にやったんだろな。気付かなかった"
"爆弾分解なんて…凄いですね。お疲れ様です"
さも当然のように、爆弾を分解したという彼は一体これまでどれほどの数の爆弾と出くわしたのだろう。ちと今日のはやばかった、なんてヘラヘラ笑いながら伝えられるので、命は大事にとだけ返し、足元の小さな引き出しを開く。
中に入っている治療箱をガラスケースの上に置いて、首を傾げる松田さんを横目に治療箱を開き、コットンを消毒液に浸す。
彼に前屈みになるよう指示して、そのコットンを傷口に当てる。痛そうに顔を歪めた松田さんは、大きく口を動かしている。
治療箱から絆創膏を取り出し、先程消毒したところに付ける。ガーゼの部分が傷口に当たるよう、慎重に付けた。
そっと手を離して、終わりですと伝えようとすれば、松田さんに手を掴まれた。
突然のことに驚いて、小さく声をあげれば松田さんはごめん、と口を動かす。いえいえ、なんて首を横に振り、その状態のまま二人、口を閉じる。
"こっちに来てくれ"
珍しく気まずいと思いながら時に身を任せていると、松田さんが手を離して、そんな手話をする。疑問符を浮かべたままレジから出れば、松田さんに腕を引っ張られ、閉じ込められた。
松田さんの、腕に。
「まぅ、は、ひゃん、？」
彼の名を呼ぶ。甘い柔軟剤の香りが鼻をくすぐる。柔軟剤にひっそり隠れた煙草の匂いが、何処と無く安心感を私に与えた。
ちょうど私の耳の横にある松田さんの心臓が、激しく波打っている。今の私の心臓と同じ速さで、どくりどくりと音が鳴っているような気がする。
そっと、松田さんの手が私の肩に乗せられ、ぴとりとくっついていた彼の身体から離される。
恥ずかしくて、嬉しくて、緊張していて。
月光に照らされた彼の顔が、何処と無く紅潮しているようで。
熱い私の顔が、彼よりも紅潮していそうで。
松田さんは、私の肩から手を離す。
細長い人差し指を、前に出しながら倒して。
淑やかに、淑やかに動かして。
"明日の夜、俺が生きてこの店に来れたら付き合ってくれ"
なんて、私に伝えるんだ。
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もなか飴(プロフ) - こんなん泣いてしまうて…、 (2022年9月7日 14時) (
レス) @page28 id: c284cc2b6c (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - memoryさん» お気持ちだけもらっておきますね！！(^-^) (2022年7月18日 12時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - memoryさん» いえ、こちらこそ無理なお願いをしてしまいすみません！！それに、全く自分勝手ではないです！！こちらの方が自分勝手で…本当にすみません！！あと、残念なんですが私Twitterをやっていなくてですね💦でも書いてくださろうとしてくれたお気持ちは凄く嬉しいです！！ (2022年7月18日 12時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
memory(プロフ) - まみこさん» とても素敵なリクエストありがとうございます✨大変書きたい衝動に駆られていますが…あとがきを書いた後にお話を作るのがあまり好きではないので…自分勝手で申し訳ないです。もしTwitterをまみこさんがやっていましたら、そちらの方で投稿させて頂きますね！ (2022年7月18日 7時) (レス) @page27 id: 11927a2f45 (このIDを非表示/違反報告)
memory(プロフ) - まみこさん» コメントありがとうございます💓涙を流していただけるほどの作品にすることが出来て良かったです…！最後までご愛読ありがとうございました😊✨ (2022年7月18日 7時) (レス) id: 11927a2f45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：memory | 作成日時：2022年6月4日 22時
