元同期、死刑宣告される。【警察学校組】

死へのカウントダウン4日目 ページ5

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「好きな人がいたの。14歳の時に初めて出会って、もう出会った日から好きになっちゃって。でも15歳の夏にその人、死んじゃって。そう、撲殺ですよ撲殺。暑い暑い夏の日の夜、私たちの出会いの場である公園でぼっこぼこのぼろっぼろの状態で横たわってたんです」





「…だからあの3人の死体もぼろぼろだったんだ…」





「そうですそうです、私の全てであったあの人が受けた屈辱をそっくりそのまま返してやろうとおもってね。やってやったよ、素手で！」







グッ、と拳を作り前につきだす。にんまり満足気に笑った。
自分の将来を振り回してまでやりたかったことをやれたので、正直未練はないのだがやはり死にたくはない。コンビニの意味わかんないアイス全部食べたいし、めっちゃでかいビスケット作って食べてみたい。あとこの人達と飲み会行きたいな、今ならからかわれることなさそう。ひたすらに私の言うこと聞いてくれそう。めっちゃ私優先してくれそう。ぐへへ全て自分のためです





「Aちゃんは手汚さなくてよかったのに…俺が、やるのに…」




「もう既に汚れてるよ、幼少期からね」




そう言うと大きく目を見開いた諸伏さん。溜まってた涙が今目の縁から零れましたよ奥さん。間違えた夫さんか。てか泣かないで！！私のために涙を流すなんて嬉しい！けど泣かないで！ハンカチ渡したいけど渡せないのもどかしい〜〜〜！！





「でもなんでその事裁判官に言わなかったの？言ったら死刑にまではならなかったんじゃない？」




お、萩原さん貴方鋭いですね。いやでも普通に抱く疑問か。わざわざ違う理由言うとか。やっぱ前言撤回。萩原さん、実はこれには言えない理由が…




「班長言わないでね」




「お前それ言ったらダメだろ、こいつら俺が吐くまでずっと聞いてくるぜ」





やれやれと言わんばかりな目でこちらを見つめる班長。いいんだよ、言えない理由なんて嘘だし。ただ私の口で説明したくないだけだからね。恥ずかしいし。





「…この事言ってきていいか？本当にもしかしたらAの死刑が取り消しになるかもしれない」




「無理だよ、だってあの人警察に嫌われてるもん」




「でもまだ期待できるはずだ。なんなら公安で警察や裁判官に圧やら嫌がらせやら沢山して取り消しに…」





「公安だからって何やってもいいわけじゃないよ降谷さん」





ここまで尽くそうとしてくれてるの嬉しいけど、降谷さん、あんたの人生終わるかもよ。

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