[A]ddiction

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こんなんやから当然近づいてくる人はおらず。



不公平なんは、あたしがソウイウ目で見られるのと流星がソウイウ目を向けられる時はちょっと違う。



あたしのことは汚らわしい蔑んだ目で見る割に流星の方は別に普通。
女も男も、異物としての対象はあたしのみ。



いや何で。
やってること同じやし何なら流星のが相手多いのに。



顔が良いってどこの場面でも得なんや。



『次実験やろ？移動せんの？』


「だるない？あたし居ても居らんでも一緒やし寝とくわ」



みんないなくなった後の教室、一人机で突っ伏して静かに寝るのも悪くはない。
いつも動物園みたいな檻の中ではなかなか出来ない体験。



『…じゃー俺も寝るー』


「は？無理無理、行って」


『何でやねん、だるいもん』


「あたしは一人で寝たい」


『いつも俺と寝るくせに何言うてん』


「意味ちゃうやろ…」



するとグイグイと腕を机に置いてきて、その上に顔を置く。
あたしはあたしで腕を置いて顔を埋めてるから至近距離も至近距離。



慣れてるけど。
今更何も思わんけど、やっぱりこいつ顔が良い。



「邪魔やな…」


『なぁ今日暇？』


「無理。腰めっちゃ痛い」


『…何も言うてへん』


「それしかないやん」


『えー無理なん…』



ぶすくれて携帯を触り出したから、心置きなく寝る準備にとりかかる。
たか兄のせいで瞼が数倍重い。



(( お前満足させられるん俺だけやろ ))


……確かにそうかもなぁ。
なんて、昨日の表情を思い出していたら自然に意識は遠ざかっていった。

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