[A]ddiction

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「……はぁ？？」



黒板にデカデカと掲げられた文字。
寝て起きたら何これ。
高2にもなって職場巡り？



しかもめっちゃオフィス。
各地域のどでかいオフィスに班で散らばって行くんやって。



二班ずつ、ねぇ。



「流星くん！同じ班やで！」



……それの後ろにいるあたしは、必然的に流星と同じ班。
ということは。



何なん。
あたしどんだけ神様に見放されてんの。



『…勘弁してくれや』



あたしだけにコソッと聞こえる声。
ほんま、同感です。



休めば成績に響くと脅され、行けば芦川のねちねち攻撃を小耳に挟むはめになる。
髪を下ろしてイヤホンでもつけておこうか。



『俺ほんま無理助けて』


「あたしも無理頑張って」


『くそ。覚えとけよ』



大学とか行くべきじゃないの。
就職より大学の方が多いやろ。
無駄な企画ばっかり実行しやがって…



企業に迷惑かけたらあかんと思うであたし。



芦川がぴょんぴょんと跳ね、護衛たちがそれに合わせて笑う。
時おりあたしを見て嫌な顔をするのは本心から？



ほんまにあたしが邪魔やと、あいつらも思うんやろか。
女子は何を考えているのか読めないから付き合いづらい。



男のがさっぱりあっさり分かりやすくていい。



「ふぁいと」


『は、俺お前にくっついとくから』


「無視するわ」


『お願いまじで嫌…』



逆にこんだけ思われてんのに気づかないのも、人生お花畑で羨ましいかも。

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