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六話 ページ7

竈門くんに(歳を聞いたら2つ下の男の子だった)状況を説明した後、帰る家もない私はとりあえず、竈門くんが今居る藤の花家紋屋敷って言うお屋敷に一緒に連れて行ってもらう事にした

「それにしても、まだ信じられません、灯里さんが未来から来たなんて…」

歩きながら竈門くんは言う

「それは私も1番信じられません…」

「けど、灯里さんが嘘を言っている匂いもしないし、それに灯里さんが着ている服とか見たら、この時代の物ではないって分かります」

「匂い?」

「俺、人より鼻が効くんです、鬼の匂いや人の匂い等、どんな感情なのかとかも大体匂いで分かります、灯里さんは嗅いだ事の無い匂いがします」

(嗅いだ事の無い匂い…臭かったかな?でも洗濯してるし柔軟剤の匂いはするけど…)

と私は自分の匂いをクンクンと嗅いでみる
その私の仕草に竈門くんは慌てて


「身体の匂いとかじゃなくて、その人の特徴的な匂いと言うか…その灯里さんからは嗅いだ事の無い甘い匂いがします」

「甘い匂い?」
(体臭ではなくて、甘い匂い……)

と私は何かを思い出した

「あっ!もしかして!これの事かな?」

「灯里さん?」

私は此処に来る前にスーパーで確か沢山お菓子を買ってリュックに、入れていたのを思い出した
そしてリュックからキャンディーの袋を取り出して竈門くんに差し出し

「これじゃない?甘い匂いって」
竈門くんはキャンディの袋をクンクンと嗅いだのだけど、確かに甘い匂いしますが違いますねって言ってきた

「これじゃないのか」

「それって何ですか?」
キャンディの袋を見て不思議そうにする竈門くんに私は個包装されたソーダ味の飴を1つ渡した

「飴玉だよ!私の時代ではキャンディって言うの」

「これ、飴玉なんですか?」
「そうだよ、食べてみて?」

竈門くんはぎこちなく個包装された飴を取り出して口に入れた
そしたら凄くびっくりした様な表情をする

「ラムネみたいな味がする飴を舐めたの初めてです俺」

「ふふ、美味しいんだよ!キャンディの味の中でも1番好きな味なの!」

「他にも味ってあるんですか?」
「色々あるよ?みかんやりんご、ハーブやミルク等様々!」

「はーぶ?みるく?は分からないけど、みかんやりんご味もあるんですね」

「沢山あるから、またあげるね!」

(そういや、お菓子の甘い匂いじゃなかったんだ、じゃあ一体私の甘い匂いって何だ?)

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作者名:カリン | 作成日時:2020年11月22日 22時

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