四十ニ話 ページ46
(いい湯だったぁ〜!)
温かいお風呂に入った後、部屋で音楽を聴きながら飲もうと思い、白湯を入れた急須と湯飲みをお盆に乗せて廊下を歩いてるとばったり竈門くんと鉢合わせた
「あ、灯里さん!」
「竈門くん!」
竈門くんは私の手に持ってる急須と湯飲みを乗せたお盆を見て
「お茶飲むんですか?」
「うん。今お風呂から上がって、部屋で飲もうかと思って、ちなみにお茶じゃ無くて白湯ね」
「白湯?」
「お湯の事だよ。水を沸かしたやつ」
「俺てっきりお茶かと思ってました」
「お茶より白湯の方が寝る前に飲むと良く眠れるんだよ、身体温まるし、落ち着くしね」
「そうなんですね、知りませんでした」
「他にも飲み物あるんだけど、それはこの時代にあるかはわからないから、とりあえず手軽にお湯を飲もうかと思ってね」
と私は竈門くんと少し話した後、じゃあとその場を離れようとした時
「灯里さん!」
と竈門くんに呼び止められた
「ん?どうしたの?竈門くん」
私がそう問いかけると、えっと…その…と少しためらった後に竈門くんは
「良ければもう少し話しませんか?勿論無理にとは言いませんけど…!」
「うん、いいよ〜!」
(特に何にも無いし)
「本当ですか!いいんですか!」
嬉しそうな顔をして喜ぶ竈門くんを見て
そんなに私と話す事が嬉しいんだと思いつつ
(可愛いなぁ…)
なんて事も思ったりして居ると
「灯里さん今、俺の事弟みたいに可愛いって思ってませんか?」
と思ってる事をズバリと当てられたので
「えっ!何でわかっちゃったの!?」
「匂いで分かりますよ」
と竈門くんには匂いで分かられてしまっていた
どうやら竈門くんには嘘も誤魔化しも出来ないみたい……全部分かられてしまうようだ…
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作者名:カリン | 作成日時:2020年11月22日 22時