検索窓
今日:14 hit、昨日:6 hit、合計:112,181 hit

四十話 ページ44

「善逸くんは身体の調子はどお?」

「だいぶ戻ってきたかなぁ、でもまだまだ苦い薬飲まないといけないけどね」

「そっかぁ、鬼と戦うって凄く大変なんだね…皆怪我したり、命落としたり、食べられたり…」


「本当、俺もやだよ、怖いし痛いし死ぬかもしれないしでさぁ」

ベッドでうなだれながら善逸くんは青ざめた顔をする

「灯里ちゃんの住む未来ではさ、鬼居ないんだよね?いいなぁ、きっと誰かが倒してくれたって事でしょ?」

「そうだね、きっと誰かが倒したんだろうね、だから私の居た未来では鬼は居ない……けど」


私は俯いて黙ってしまった


「?どうしたの?灯里ちゃん」

私に優しく声をかけてくれる善逸くん


「鬼は居ないけど、人、生き物、自然、病気、感染症…様々な事で人は命を落とす、毎日毎日人が居なくなるよ」

「毎日?」

「うん…毎日、色んな事で人が命を落とす…悲しいよね…」

「そうだね…」


しん……と暗い空気になってしまった後
居た堪れなくなった私は

「な、なんか変な雰囲気になっちゃったね…!私もう行くね!善逸くんもゆっくり休んで」

と部屋から出ようとした時

「お、お饅頭ありがと!灯里ちゃん!」

善逸くんに声をかけられたので

「どういたしまして!」


と言い私はそそくさと部屋から出たのだった

四十一話→←三十九話



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
129人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カリン | 作成日時:2020年11月22日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。