四話 ページ5
炭治郎視点
任務が終わって、藤の花家紋屋敷へ戻る途中、民家を歩いて居たら、急に鬼の匂いがした
そして嗅いだ事のない、匂いもした
とても優しく甘い匂いと心地よく暖かい匂い
俺はすぐさま、走って鬼の匂いとその甘い匂いがする方へ向かうと
「た、助けて!!」
と女の子の声がしてまさに鬼に喰われる所だった
「水の呼吸、壱ノ型水面切り!!」
鬼の頸を日輪刀で斬ると鬼はやがて消えていき
目の前に女の子が居た
(こんな夜に女の子1人で何をしてたんだ?と言うか…濡れてるし、それに見た事の無い服を着ている)
「あの、大丈夫ですか?」
「は、はい…ありがとうございます」
長く綺麗で真っ直ぐな茶色い髪に茶色い目、可愛らしい声、白い肌のその子は俺にお礼を言ってきた
「えっと、こんな夜に女の子1人で出歩いたら危険だ、今みたいに鬼が出るし、俺がたまたま近くを通って居たから良かったけど」
「……鬼?」
女の子は鬼と言う存在を分かっては居なかった
全ての人が鬼の存在を知っているのか?と聞かれれば多分知らない人も居ると答えるだろう
この女の子もその1人かもしれない
「鬼は人を喰らうんだ、そして夜にうろつく、だから危険なんだ」
「?!人を食べる?!私やっぱり今食べられそうだったの?!」
女の子はなんだか混乱してる感じだったが、やがて落ち着いた感じになると
「そんな危ない所を助けて頂いてありがとうございました」
とまた礼を言ってきた
「で、君はどうしてこんな所に居るんだ?早く帰った方がいい、家が遠いのなら俺が送るから」
と言うと女の子は急に黙ったかと思うと
「そ、それが私にもなんでこんな所に居るのか分からなくて……」
と変な事を言ってきた
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作者名:カリン | 作成日時:2020年11月22日 22時