第161話「行方」 ページ13
カネキを見送った後、言われた通りにカウンター席へと腰掛けたウタが、その後手持ち無沙汰にかけていたサングラスを外した時だった。
「カネキー！ いつまでちんたら拭いてんだよ！
さっさと掃き掃除終わらせてモップかけんぞ──って…あれ？ ウタさん…！？」
「やあ、トーカさんも久しぶり。
閉店際に悪いね、お邪魔してるよ。」
丁度芳村を呼びに行ったカネキと入れ替わりで、両手一杯に掃除道具を抱え込んだ霧嶋董香が、怒鳴りながらにフロアへと顔を出してきた。
男性の理想からは程遠い口調と態度で裏口から出て来たトーカだったが、その先に居たまさかの人物に素っ頓狂な声をあげる。
驚きのあまり落としかけた道具を慌てて手繰り寄せた。
「うわすみませんてっきりカネキの奴かと…！ ……てかその反応だとやっぱあいつここに居たんですよね？ ウタさんにコーヒーの一杯も出さずどこほっつき歩いてんだかあの馬鹿！」
「ああ、いいんだよ。そんなに怒らないであげて。
僕が来て早々に芳村さんを呼ぶよう頼んじゃったからさ。」
2人分の掃除道具を壁に立て掛けながら、相変わらず眉間に皺を寄せて立腹するトーカに、思春期だな〜と、ウタは笑いながらに釈明した。
すると程なくして2人分の足音が階段から聞こえてくる。
「いらっしゃい、ウタ君。
待たせてしまって悪いね。コーヒーでも飲むかい？」
「いえ、突然押しかけちゃったので、コーヒーは別の機会にまた改めて飲みに来ます。
それよりも今日は聞きたいことがあって。」
「ああ、カネキ君から聞いているよ。」
芳村は目を細めて、温厚な表情でウタを歓迎した。
そんな2人のやり取りを遠目に見ていたトーカは、見兼ねてひっそりとカネキに近づく。
「？ っ…」
それを不思議に思うカネキの脇腹に、トーカの肘が出し抜けに入り、そして目配せをした。
引いた顎が従業員専用の出入口に向いたのを見て、カネキはやっとその意図を察する。
カネキが頷いたのを確認して、2人はそっと音を立てずにその場から離れようとした。
しかしそれをウタが逸早くに阻止する。
「ああ、いいよトーカさん。席は外さなくて。
寧ろなるべく色んな人に聞きたいからさ。」
「──…A君が今どこにいるか、誰か知らないかな？」
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さば(プロフ) - 普段クロスオーバーの作品はあまり見ないんですけど、読んでみたらとても面白くて一気見しちゃいました！自分は文章書くの得意じゃないので、尊敬します✨️更新頑張ってください💪応援してます！ (12月12日 23時) (
レス) id: 20de839133 (このIDを非表示/違反報告)
ひなみ(プロフ) - 東京喰種の作品の数が少ないので読み漁っていたらこんなに良い作品に出会えました！面白すぎて一気見しちゃいました！作者様のモチベと作者様を応援してます！ (2023年5月1日 18時) (レス) id: ea58a26248 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - 男主作品あまり見ないんですけどめちゃくちゃ好きでした😌🫶 作者様のモチベ上がりますように！！ (2022年11月16日 13時) (レス) id: d0fde4e56d (このIDを非表示/違反報告)
Acer(プロフ) - ササクさん» 気に入って頂けたようでとても嬉しいです！！最初からここまで読んでくださってありがとうございました！いえいえそんな、恐縮です😳これからも精進します💪 (2022年10月11日 22時) (レス) id: a9c8d45116 (このIDを非表示/違反報告)
ササク(プロフ) - 今日この作品に出会ったんですが面白いし好み過ぎたのでイッキ見しちゃいました😂めっちゃ面白かったです😆更新がんばってください！あと、全然関係ないですが文章能力凄まじいですね！語彙力あんまないので尊敬です😍 (2022年10月8日 23時) (レス) @page21 id: ba5c48af12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Acer | 作成日時：2022年3月19日 17時
