第74話「向けられた感心」 ページ24
6種目───上体起こし。
「そうか、
移動した体育館内で、生徒だけが各々行動する中、それらを見守っていたセンセーが不意に独りごちた。
そして棒立ちでいたオレにその目線を寄越してきたかと思えば、続けて「
後にわかったことだが、どうやら2人一組になる必要があるらしい。
察しがつきながらも、平均記録がどんなものかと通算するためその場でガキ共を静観した。
壁に背を預けてからある程度の時間が経った頃、センセーは辺りを見渡し、目についたのであろう1人のガキに向かって声を掛けていた。
「切島。」
「…あっ、ハイ！！」
「お前今手空いてるか？」
「？ はい…空いてるっスけど…。」
「んじゃあこいつと組んでもらっていいか。
何分人数が足りなくてな、押さえて数えるだけでいい。」
「そういうことなら！ わかりました！」
センセーが当のガキとそんなやりとりを交わす中で、オレに目配せしてくる。
順番が回ってきたのかと背を預けていた壁から身を離した。
遠目から観察した任せろと言わんばかりに胸を張るそのガキは、素直で元気溌剌な、年相応の印象を受ける。
センセーを通して互いが互いを認識した
オレがマットの上で仰向けになった事を見計らい、自然な動作でオレの脚を両手で固定しながらも、突としてそいつは口を開く。
「俺ァ切島鋭児郎。アンタは？」
「……A。……
無意味に感じる程、ただ単に上半身だけを使った極端な動作を繰り返す中、慣れない人間との対談は、取って付けたかのようなぎこちなさが結果として残った。
「
つかお前あれだろっ！？ あのボール思いっきりぶっ飛ばしたやつ！！」
オレの偽名を深く噛みしめるかような間を作ったかと思えば、次には「いやー凄かったなァ…！！」なんて、染み染み感心したのか何なのか、こいつは1人で勝手に盛り上がり始める。
…人間の感情の起伏や雰囲気の移り変わりにはどうもついていけない。耳を傾けはするものの、ひたすらに上半身を酷使し続け、望ましい反応ができないことをなけなしに濁した。
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Acer(プロフ) - mikki-さん» 反応が遅れてしまい誠に申し訳ありません…！ 確認しました。改めてこちらの方でもお礼を述べさせていただきます。素敵なイラストをありがとうございました！！ とても嬉しかったです…！！ (2019年2月27日 21時) (
レス) id: 5b56e0d54c (このIDを非表示/違反報告)
mikki-(プロフ) - どうも！元Clarisです！また喰種くんを描かせて頂きました！！ちょっとしたものですけどhttps://img.u.nosv.org/item/misamisahiroto/1550939565 (2019年2月24日 1時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
神宮 - ちょっと、バイト行ってくるわ。(真顔) (2019年1月11日 0時) (レス) id: a62e8a91e8 (このIDを非表示/違反報告)
Acer(プロフ) - 神宮さん» 宇宙(小並感) (2019年1月9日 13時) (レス) id: 5b56e0d54c (このIDを非表示/違反報告)
神宮 - 新婚旅行は何処がいい？(イケボ) (2019年1月8日 18時) (レス) id: a62e8a91e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Acer | 作成日時：2018年8月10日 17時
