第7話「無個性の価値」 ページ7
赤黒く、歪に蠢くそれは、まるで青年と一心同体なだけであって、一つの生物として生きているようだった。
それは彼の"元いた世界"で「
青年は布の被せられていない、"純黒の左目"で死体を見据えた後、赫子を操り男性の頭と胴体を────……
グチョリ
生々しい音を控えようともせずに、惨たらしく引き裂いた。
赫子を器用に動かし、解体した男性の頭部と目がかち合わないようにとその顔を背け、だからといって無造作に放り投げる訳でもなく、そっと地面に置く。
青年が態々死体の頭と胴体を裂いた理由としては、こんな顔を目の前に落ち着いて食えるかという意図した事からだったのだが、それでも乱暴に扱わないあたり、この男性へのなけなしの同情が感じられる。
「…"無個性"……か……。」
青年はいきなり口を開いたかと思えば、酷く渇いた声を漏らした。久しく発声していなかったと言われても疑いようの無い声色には、全く感情が乗っておらず、酷く冷めきっている。
男性の死体からは、特に変わった臭いもなく、
この異世界に来てから数日を要して、この世界の常識を徐々に把握してきた青年。
故に"個性"というものが備わってない人間に、どういった価値があるのか、少なからず察しがついていた。
────…"無価値"だ。
それならばこの超常な世界はどうなるのだと、青年は
ヒーローもいるってのに、特に変わりないのかもしれないなと、今になってひっそり、この世界を嘲笑った。
評価・お気に入り登録ありがとうございます。
✝︎純黒の左目✝︎
どう転んでもこの先厨二病表現が免れることはないので、文章打ち込みながら大怪我しようと思います。
いやほんと恥ずかしい…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 619人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Acer(プロフ) - ボブさん» 見てくれてありがとうございます！それに褒めていただけてとても嬉しいです！お返事が遅くなってしまってすみませんでした…＞＜ (2020年5月31日 19時) (
レス) id: 5b56e0d54c (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - めっちゃおもろいですね 俺は東京喰種とヒロアカが大好きなんで すごくいいなーって思いました 文作るのすげーうまいっすね 俺やったら全然分とか作らないんですげーと思いました (2020年4月28日 21時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
Acer(プロフ) - 夏希さん» そう言ってもらえるなんて光栄です！コメント諸々ありがとうございます！ 多分次の更新がきたときは同時に続編が出ると思いますので そちらの方で引き続き目を通してくれたら幸いです。ここまで読んでくださりありがとうございました！ (2018年8月2日 17時) (レス) id: 9d909c4f1f (このIDを非表示/違反報告)
夏希 - めっっっちゃ面白いですね！！更新がすごく楽しみです^^ (2018年8月1日 20時) (レス) id: c79d085b3f (このIDを非表示/違反報告)
Acer(プロフ) - ですがこれから本編に関係のない更新をした際 文字数の関係でお伝え出来ないことが稀にあるかもしれませんが なるべく明記しようかと思います…！ 貴重なご意見ありがとうございました…！ (2018年6月10日 18時) (レス) id: 9d909c4f1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Acer | 作成日時：2018年4月27日 0時
