第47話「嫉妬」？side ページ47
そいつは自分で吹き飛ばした仮装
そのあまりの異様さに、俺の口は無意識にあんぐりと開いていた。
そいつが手にしていた電柱を、仮装
強風が吹き抜け、肌が痛いくらいに掠められる。
これまでで一番の轟音に、まるで世界が揺れたかのような、そんな錯覚をした。
付近の窓硝子は凄まじい音を立てながら割れていき、街路樹は酷く騒めき出す。
────仮装
そこまでしておいて、当のそいつは素っ頓狂な顔をしているもんだから、どうにも基準が狂う。
酷く歪き深々と亀裂の入った不安定な足場を、どんな平衡感覚をしているのか躓くことなく歩くそいつは、周りの事なんか露知らずといった様子だ。
無残に変貌を遂げた周囲を見渡しても、どうせ「まあいっか。」ぐらいにしか思っていないのだろう。ラノベの主人公かよ。
「…おい、平気か。」
すると振り返ったそいつに、そう声をかけられた気がした。
「……ぁ…、あぁ…。…平気だ……」
気がしただけ。
完全に自分の世界へと没頭していたからか、そいつの声がやけに霞みがかって判然としなかった。
その結果俺を心配しての声掛けだということを理解し、反応を示すまで、暫しの時間を要してしまう。
………正直、胸が騒ついてた。
こいつを視界に入れ辛くて、視線を彷徨わせる。
圧倒的脅威──。
"あれ"はNo.1ヒーローオールマイトに必須で酷似していた。
だからこそ羨ましく、気に入らない解せない………！
胸の中にあった騒めきは、軈て侵食するように大きく膨らみ、黒い蟠りとなって存在を主張する。
"嫉妬"なんて幼稚な感情に振り回される自分への嫌悪も、そいつへの八つ当たりに使う一種の材料に過ぎなかった。
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Acer(プロフ) - ボブさん» 見てくれてありがとうございます！それに褒めていただけてとても嬉しいです！お返事が遅くなってしまってすみませんでした…＞＜ (2020年5月31日 19時) (
レス) id: 5b56e0d54c (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - めっちゃおもろいですね 俺は東京喰種とヒロアカが大好きなんで すごくいいなーって思いました 文作るのすげーうまいっすね 俺やったら全然分とか作らないんですげーと思いました (2020年4月28日 21時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
Acer(プロフ) - 夏希さん» そう言ってもらえるなんて光栄です！コメント諸々ありがとうございます！ 多分次の更新がきたときは同時に続編が出ると思いますので そちらの方で引き続き目を通してくれたら幸いです。ここまで読んでくださりありがとうございました！ (2018年8月2日 17時) (レス) id: 9d909c4f1f (このIDを非表示/違反報告)
夏希 - めっっっちゃ面白いですね！！更新がすごく楽しみです^^ (2018年8月1日 20時) (レス) id: c79d085b3f (このIDを非表示/違反報告)
Acer(プロフ) - ですがこれから本編に関係のない更新をした際 文字数の関係でお伝え出来ないことが稀にあるかもしれませんが なるべく明記しようかと思います…！ 貴重なご意見ありがとうございました…！ (2018年6月10日 18時) (レス) id: 9d909c4f1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Acer | 作成日時：2018年4月27日 0時
