番人さん！あと１ヶ月しかないよ！？

16話後半「戦い続ける者」 ページ46

・人間世界・夜中11:28・

忍「よし、今の月日は...」
貴「ここは...？」
忍「人間世界、俺達が住んでいる世界です」

〜久しぶりに帰れた...が、どこか変だ〜
〜人が...いない〜

忍「...！大変だ、Aさん急がないと！」
貴「え？ちょっ...！」
〜忍は私の手首を掴んで走った〜

貴「忍！説明して！？」
貴「なんで人がいないの！？」
〜そして、何故そんなに急いでるの？〜

忍「Aさん、これにはルールがあるんです」
貴「ルール？」

忍「はい、あの道...あぁカラットさん専用の道のことです」
忍「あの道に進んだ人は自分の帰る場所、愛してくれる人を見つけ出し、」
忍「限られた時間内に帰れたらミッションコンプリート」
忍「だけど、ルールを破ったり時間内に帰れなかったら」

忍「もう1度さっきの世界、『暗闇世界』に戻されて」
忍「2度と帰れないんです」

忍「人がいない理由は俺達はまだ、世界と世界の間にいるからなんです」
〜説明が終わって私達は一心不乱に走った〜
〜だけど、私は１つ不安な事があった〜

貴「忍...でも...」
忍「どうしたんですか...？」
〜私は足を止めてしまった〜

貴「帰る場所なんてどこにも...ないの...」
貴「わからないの...私を好きでいてくれる人が...」
貴「ホック君は私を好きって言ってくれたけど...もう会えない...」
貴「忍...私どうすればいいの...？」

〜私は混乱してしまい泣いた〜

忍「なら、今から作りましょう。今ならまだ間に合う」
貴「でもどうやって...！」
〜わからない、その言葉しか浮かんでこない〜

〜すると、忍の手が私の手を優しく包み込んだ〜

忍「Aさん、泣かないで...？」

忍「よかったら、俺と一緒に歩んでくれませんか？」
貴「忍...？」
忍「すみません...俺、泣いてる人を見るとほっとけないんです。」

忍「俺も最初居場所が無くて不安でした」
忍「でも、俺のいとこが夜雨の中1人で泣いているのを見て思ったんです」
忍「俺が守らなきゃ...独りぼっちの人を俺が助けなきゃって」

忍「ごめんなさい、こんな俺ですが...」

〜あぁ、わかったかもしれない〜
〜昔から私をいつも見守ってくれて、助けもしてくれて...〜

貴「ありがとう」
忍「Aさん...？」

〜居場所を作ろう〜

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