ヒロインなんて【HQ】

ヒロインなんて36 ページ42

何が悪いのか分からない。









私は悪くないんじゃないの？









私のせいにしないで。









私からもう奪わないでよ…









「A！」









「…佳代？」









「わぁ〜良かったぁ！Aが全然戻って来ないから心配してたんだよ〜。」









そう言いながら抱き着いてきた。









「ごめんね。帰ろっか。」









駄目だ。しっかりしろ。私はヒロインなんだから。









ヒロインじゃないといけないんだから。









折れるな。









「…A大丈夫？」









「え？何が？」








「だって、泣きそうな顔してるよ？」









私が…泣きそう？









そんなわけないよ。








私は大丈夫だもん。








「あ！そうだ〜じゃあさ、ちょっと寄り道してこーよ！」









そう言うと佳代は私の返事も聞かずに下駄箱まで私の手を引っ張った。









「お！やっと来たやん！」






「…遅い。」






そこでは、蓮と拓真が待っていてくれた。








「よっし！じゃあゲーセンへ行くぞ〜！」









既に靴を履き替えた佳代が“オー！”と意気込んでいた。









蓮はそれに合わせて“オー！”と言っていたが頭の上には？がとんでいた。









拓真なんかゲームから少しでも目を離そうという気が感じられない。









そんな拓真を見て佳代は髪の毛をわしゃわしゃしていた。









当たり前の日常。









それを見ながら3人の元へ向かった。

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