ヒロインなんて【HQ】

ヒロインなんて20 ページ22

「あ！A達もクレープ食べに来たの？」








そこにはおそらく部活帰りの男バレ部員達と菜々美がいた。









「うん。そうだよ〜！」









落ち着け。平常心。笑顔笑顔。









「あれ？でもA今日用事あるって…」









そういえば…そう言っていたな。









「あーそれはもっと夜からなんだよ。」









夜からの用事ってなんやねんな。









「へぇ、そうなんだ！」









菜々美は笑顔で言っているが、ちょっとイラついてるっぽかった。









なんか、少し雰囲気悪い感じがする…









そんな雰囲気を破るふわふわした声が聞こえた。









「じゃあ蓮ウチらの分もよろしくね〜」









佳代だった。









なんやかんやで佳代は空気を読んで助けてくれる。









「たっく。今日だけやぞ。今日はお前らが和音めっちゃ綺麗にハマっとったから奢るだけやからな。」









そして蓮も空気を読んでその場を明るくしてくれる。









私が小声で







「ありがとう。」








と言うと蓮は








「だから、ホンマに今日だけやからな！」









と言い、財布から樋口さんを取り出した。









「いや、別に蓮に言った訳では…」









「あぁ？そんなん言う子には奢ってやりませーん。」









「わーうそうそ！カッコよくてイケメンで私らの事ツッコんでくれる蓮君！」








「もっと褒めぇ！」








「蓮、うるさいよ。」









それから、ブツブツ言いながらも私達がさっきリクエストしたクレープを買ってきてくれた。









やっぱり好きだなぁトロンボーンパート。









…ん？完全に男バレの存在忘れてたよね

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