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4:討伐依頼 ページ5

「よう、待ってたぜ」

圧の凄いその老人は、俺とアテネをそれぞれ見据えて言った。

「さっきの戦いは見せてもらった。嬢ちゃんも坊主も、

大した腕だな」

アベ「い、いえ……貴方の剣のお陰です」

「あぁ。その剣なんだが……」

炎刃は気難しい表情で答えた。

「そいつァ失敗作だ。あのコボルト程度にはまず負けないが、

この世界にぁドラゴンがいる。そいつらにぁ到底太刀打ち

できねぇ鈍だよ」

アベ「……まじか………」

こんな業物でも、職人からしたら鈍なのか……

「別にその剣……失敗作故に銘は無いがな……まぁ気に入ったん

ならくれてやる。本題はここからだ。お前らの腕を見込んで

頼みがある」

アベ「頼み?ですか……まぁ万事屋やってる身なんで」

「そうか。まぁでも内容は聞いとけ。別に断ってくれても

構わん。命の危険が伴うからな」

アベ「危険?」

「あぁ。頼みてぇのは、……ドラゴンの討伐だ」

アベ「……っ!」

一気に背筋が凍りつく。

ドラゴン。

この異世界の生態系の頂点に立つ種。最弱種でも人間を

軽々嬲り殺しにできるくらいには強い。1度だけ遭遇した時が

あったが、あの時は死を覚悟した……。

そんなドラゴンの、討伐任務……

「ドラゴンを討伐し、その死体を持ち帰ってきて欲しい。

代わりにこっちは、坊主と嬢ちゃんの新しい武具をソイツで

作ってやる。とびっきりの業物を、な」

出された条件に俺は息を呑む。武具関連は正直死活問題だ。

壊れた時、すなわちそれが俺の死だ。金をケチってられない。

ドラゴンから作った武具なら、大幅に戦力強化に繋がる……!

あとカッコイイ()

アベ「わかりました、ドラゴン討伐。引き受けましょう」

「恩に着る。餞別だ。そっちの嬢ちゃんにな」

箱を手渡され、アテネが箱を開ける。

アテ「これは……」

蒼い刀身に漆黒の紋様が刻まれた2振りの短刀だった。

「特製だ。ドラゴンの鱗も豆腐のように切り裂ける。もちろん

ザコ敵にも有効だ」

アテ「ありがとうございます。この剣、大事に使わせて

もらいますね」

「例は要らん。報酬の前払いみたいなもんだ。頼んだぜ、

2人とも」

アベアテ「はい!」

そうして俺たちは里を出て、火竜の棲む山へと向かった。

初のドラゴン討伐任務……

成し遂げてみせる!

5:いざ、ドラゴン討伐!→←3: 魔法剣



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ミカ(プロフ) - 努力で割となんとかなってる() (12月9日 19時) (レス) id: 2a2f88f14d (このIDを非表示/違反報告)
にゃ - ま、まさかあのアテネの料理が上達するなんて…奇跡か?奇跡でも起きたのか? (12月9日 18時) (レス) @page2 id: abca09e498 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミカ | 作者ホームページ:http://初心者アベアテ  
作成日時:2023年11月29日 23時

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