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3: 魔法剣 ページ4

アベ「……コイツは…」

ひと目でわかる、業物の剣だ。コイツなら……っ!

「剣が変わろうが……結果は同じだァ!」

鉈を振り下ろすコボルトに対し、

アベ「ハアァァッ!!」

剣を振りかぶると同時に、刀身に蒼い炎が揺らめく。

ゴオォッ!!

蒼炎の刃が、コボルトの右肩から左脇腹にかけて、一直線に

斬り裂く。

「ガァッ……まだだぁ!」

先程とは打って代わり、鉈のスピードがガタ落ちしている。

アベ「いい加減……くたばれぇぇェェッ!!」

ゴオォッ!!

振りかぶった刃が、鉈を真正面から叩き折り、コボルトの

首を刎ねる。

頭部を失った胴体が崩れ落ちる。

辺りに居たコボルトがそれに気づいたようだ。顔を引き攣らせ

ている。

「親分……!クソっ、お前ら!撤退だ!!」

里のあちこちに居たコボルトが一斉に撤退していった。

刹那、体の力がふと抜ける。

アベ「……ふぅ…………」

ため息をついてすぐ、アテネが駆け寄ってくる。

アテネ「アベル!大丈夫!?」

アベ「あー、少し掠めただけだ、大丈夫だよ」

アテネは涙目で俺の胸に顔をうずめる。

アテネ「無理しすぎだよ…………ばか」

アベ「悪ぃ悪ぃ。気をつけるよ」

頭を撫でながら俺は返す。

と、その時。1人の人物が駆け寄ってきた。

「恩に着ます、旅の方。この御恩、決して忘れませぬ……!」

アベ「え、あ、はい……貴方は……?」

その人物は思い出したかのように言う。

「おっと。忘れていました。私はホムラの里の8代目里長、

八雲にございます。以後、お見知り置きを」

一礼を返し、ふと俺は問いかける。

「あ、そうだ。この剣の持ち主ってわかりますか?さっき咄嗟

に受け取って顔を覚えてなくて…………」

八雲はその剣を見て答える。

八雲「この剣は、炎刃のものですね。私からお返し

いたしましょうか?」

アベ「いや、自分で返します。場所さえ教えてもらえれば

大丈夫ですよ。」

八雲「左様でございますか。炎刃はあちらですね。」



言われた方向、1つだけポツンと建っている建物をノックする。

……返事がない。


「……誰だ?」

少しして返事が返ってきた。

圧が凄い。

アベ「え、えーと、さっき剣貸していただいたので、それを

返しに……」

「……あぁ、さっきの坊主か。入ってこい、話がある。連れの

嬢ちゃんもだ」

アベ「あ、はい……」


入った先、待ち構えてたのは、威圧感のある老人だった。

「よく来てくれた。待ってたぜ」

4:討伐依頼→←2:コボルトの襲撃



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ミカ(プロフ) - 努力で割となんとかなってる() (12月9日 19時) (レス) id: 2a2f88f14d (このIDを非表示/違反報告)
にゃ - ま、まさかあのアテネの料理が上達するなんて…奇跡か?奇跡でも起きたのか? (12月9日 18時) (レス) @page2 id: abca09e498 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミカ | 作者ホームページ:http://初心者アベアテ  
作成日時:2023年11月29日 23時

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