＊ ページ33
「車来てるからこっち歩き。」
「ソース付いてる…よし、取れた。」
今日の健くんはちょっとおかしい。
なんか、悔しいけど、かっこよすぎる。
「るーちゃん今日めっちゃ俺の事見てるやん。」
しゃあないやん。
いつもと違う気がして気になんねん。
「…ほんまに健くん？」
「えぇ？どういうこと？」
「やって変やもん。いつもとなんか違うっていうか…」
「ようやく俺の魅力に気付いたか。」
「そんなんちゃうけど…」
いつものヘラヘラしてる健くんじゃない。
「惚れた？俺に。」
「はい？」
その顔、ほんとよくない。
＊
「惚れた？俺に。」
「はい？」
やってしまった。
押しすぎひんように、って大晴から言われたんに。
あまりにそわそわしてる隣の子が可愛くて。
「あー、えっと…」
「健くんのばーーーか！！」
そう言うとるーちゃんはそのまま浜辺まで走っていった。
「ちょ、！待って！」
ねぇ、耳まで真っ赤に染まって見えるんは夕日のせい？
ちょっとだけ期待しても良いかな。
「琉生！」
「っ、」
砂浜を走る小さい背中を捕まえて振り向かす。
そこに聞こえるのは2人の乱れた息の音と波の音だけ。
覚悟決めろよ、俺。
「琉生。」
「告白チャンスは1回きり」頭の中で親友の声が聞こえた気がした。
一世一代の、大チャンス。
ここで俺の片思い終わらせたる。
「…好きです。付き合ってください。」
心臓がうるさいくらい高鳴って掴んでる手に力が入った。
「……俺で、いいなら。」
「え、」
「だから、こんな俺で、いいなら。よろしくお願いします。」
「まじ？」
「冗談やったらタチ悪すぎやろ。どっちも。」
そう言って彼は笑う。
「俺も、好き。」
どうやら俺はこれからもこの子に振り回されなければいけないらしい。
「しゃ、写真でも、撮る？」
「急にかっこ悪いのなに？」
嫌よ嫌よも好きのうちってね。
＊
「てことで、お付き合いさせて頂くことになりました。」
「やっっっとかぁ…」
「遅すぎるわ。」
「俺らの苦労報われてよかった…！！」
「てかお前らホンマに気づいてへんかったんか？」
「何が？」
「両思いやったこと。」
「「はぁ！？」」
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ぽむ(プロフ) - こちらこそ余計なお世話を申し訳ございません🙇琉生くんが猫に嫉妬したりする話可愛かったです！これからも更新楽しみに待ってます！ (5月10日 21時) (
レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
i(プロフ) - ぽむさん» コメントありがとうございます🙇🏻紛らわしくしてしまって申し訳ないです。設定変更しておきます😭 (5月10日 17時) (レス) id: c771cdb231 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 初コメントです。琉生くん可愛くて楽しみに読んでいます。ときどき、iさんの小説が更新されていないときに更新通知が来るのですが、もしかして新しい小説の更新がないときは「更新を通知しない」みたいな設定もできるみたいです〜 (5月10日 14時) (レス) id: 7e6c597a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：i | 作成日時：2023年3月15日 17時
