虹がかかる空に＊9＊

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流星side




しげと一緒に救急車に乗り込んだら、淳太は身体にたくさん機械つけられて





心電図の脈の音だけが車の中に大きく響いた





「何か持病ありますか？」

流「生まれつきの心臓の持病があって、時々発作起こすんです」





バタバタと淳太に機械つけながら、俺に話を聞く救急隊に冷静に返す




俺も心臓はバクバクしてるけど、言葉だけは冷静に返せてる






「わかりますかー、わかったら手握ってください！」

淳「っ……」







呼吸は落ちついたけど、今度は意識が朦朧としてきて救急隊の人の声にも反応しなくなって





さっきまで開いてた目がどんどん閉じていく





「わかりますか？声かけてあげてください！」

流「淳太、淳太！」

大「淳太！目開けて！！」





声かけてあげてくださいって言われて、2人でぎゅっと手握りながら何度も大声で声かけるけど





うとうとするみたいに目をひらいたり閉じたりしてて




5分もしないうちに完全に目が閉じて反応がなくなった





「心停止！下がってください！」

大「淳太、淳太っ！」





うるさいくらいに鳴ってた心電図の音が止まって




救急隊の人の心停止の言葉が聞こえてハッとする






「下がって！体から離れて！」





淳太に縋り付くように近づくしげの体を掴んで、淳太から離すと




救急隊の人が心臓に電気ショックをして、淳太の体がビクンと大きく動いた





大「淳太っ、淳太！！」

流「大丈夫、大丈夫やから」






淳太の体に触ろうとするしげを抱き止めると、それでも動かない淳太と心電図をしばらく見つめた





「心停止！心配蘇生開始します！」


大「淳太っ、まだまだやらなあかんことたくさんあるやろ！！」





淳太の上に跨って、救急隊の人が心臓マッサージを始めて




ボロボロ泣きながらまた淳太に近づこうとするしげ





大「淳太、淳太！」

流「淳太、戻ってきて！淳太！！」

大「淳太！俺らのこと置いてったら許さんからな！！」





泣いてるしげの涙で、俺のシャツがびしょびしょになってもしげを抱きしめて叫び続ける





大声で何度呼んでも、救急隊の人が心臓マッサージし続けても






綺麗な顔のままの淳太は目を覚まさなくて





もうドラマのワンシーンみたいで、全然実感ない。

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