虹がかかる空に＊9＊

1生き急ぐ僕ら(しげりゅせじゅん)sugarさんリク ページ6

淳太side





淳「んっ…ふうっ…はぁっはぁっ……」






車がいつもの駐車場入ったところで、降りようとするけど




俺のポンコツな心臓が音を立てて、ドクドク音が聞こえるくらい脈が早くなるのがわかって




胸をさすりながらなかなか動き出せない




「中間さん、大丈夫ですか？」

淳「ごめんなさい、大丈夫です…はぁはあっ…」






マネージャーに覗き込まれてなんでもない顔するけど




まだ痛み、までいかないけど確かに違和感と苦しさはある





生まれつき心臓の機能が悪いせいで、薬飲んでコントロールしてても昔から疲れてると動悸の症状が出る




今週も先週もロケばっかりやったから、確かに忙しいもんな今




大「胸苦しいん？」

淳「…んなことないよ、なんで？」

大「胸、触ってたから」





楽屋で資料読んでたら、いつも絡んでくるしげにそんなん言われて




無意識のうちに胸さすってたんやって思う。




淳「ほんま、大丈夫やって」





大丈夫アピールのためにちょっと大きめの声でしげに返すと




あと5人からの強い視線がささるような気がする





照「薬飲んだ？」

淳「大丈夫やって、いつものことや。
いちいち気にしてたら、俺何にもできひんやろ」






全然やり過ごせてはないけど、その会話だけで照史は黙った





照史としげと流星は、俺が発作起こしたところ見たことあるから怖いんやろな





でも、今週はロケが詰まってて外せるものもずらせるものもないしやりきりたい。





もうとっくにみんな気づいてるんかな





今は苦しくないけど、なんか嫌な感じがして俺も怖い





脈乱れて、発作が起きて制御できなくなったら最悪死ぬかもしれん




胸をさすっておくと、なんか安心すんねん





よしいけるって、気合い入れて収録の席に座ると隣のしげと目が合う





大丈夫アピールのためにもう一回笑うけど





こういう時のしげ、鋭いから嫌やねんな。

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