虹がかかる空に＊9＊

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智洋side




流星先生はかっこよくて優しくて




いつもそう、僕が泣いてても何も聞かない





僕が話すまで、リハビリもしない






頑張れとも言わないで、ただ優しい顔で横にいてくれる。






智「せんせっ…ごめんなさいっ…早くリハビリしないとっ…」

流「先生、今日はともくんで終わりだから、ゆっくりで大丈夫」





そう言って、椅子に座って優しく笑ってる





流「だから、マッサージだけしてもいい？」





僕の足の装具をとって、変な形に固まった足が見えるとまた涙が出てくる







流「おぉ、どした…ごめん痛かった？」

智「僕の足っ…変やってみんな笑うの」







生まれつき変な形に固まった僕の足は何回もバカにされた




この足のせいで、僕は歩けない。





指さされて笑われてそれでも頑張ってリハビリしたら治るって思ってたのに







智「治ってほしくて普通になってほしくて、たくさんたくさんマッサージもしたのにっ…」

流「普通…かぁ…靴下脱ごうか？」






りゅーせー先生が靴下脱がせたら、あざだらけになった足が見える





流「どしたん…先週はこんなやなかったよな？」

智「ごめんなさいっ…」

流「ごめん、責めてるんじゃないよ…ともくんのこと心配やねん」





先生が僕の両足を見ながら手で優しく持ってくれる




智「…んっ！」

流「ごめん痛かったな、ここ皮めくれちゃってるよ」






全然気づかなかった、先週から一生懸命マッサージとリハビリしてたから



いつのまにかできちゃったんや





流「はい、これで痛くない。
ともくん、ちょっとの間リハビリお休みしようか」




りゅーせー先生が絆創膏貼ってくれて、リハビリお休みって言われちゃった





もっと僕のよくならない足が嫌いになる





智「もう…僕歩けないなら足いらない…僕の足いらない！」

流「ともくん、足痛くなっちゃうよやめよう？」





両手で足を叩いたのに、りゅーせー先生に隠されちゃう




もっともっと、みんなみたいに歩きたいのに




それだけなのに。

3→←1 いつもの場所で(りゅかみ)　

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