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望side




動かれへんのが怖くて、ただ痛みと怖かっただけで漏らしてしまった




高校生にもなって、めちゃくちゃ恥ずかしいのに




泣き続ける俺に、また優しい顔して淳太が謝る




淳「ごめん、ごめんなぁ…怖かったよな、やめよか」

望「いやっ…最後まで…やって…また痛くなるの…いや…」







淳太がいつでも、俺のためにやってくれてんのわかるから




どんな痛くても耐えられるんやと思う





淳「わかった」




淳太がまた手に取って、怖くて目を瞑る




淳太が俺の歯にぐりぐりとその針を差し込んでくる





望「んあーああああああっ!!
んがあるあっ…いぁああああ!!」




逃げたくても頭も体も動かされへんから、ただその火のつくような痛みに耐えるしかなくて



気絶しそうにりながら、手足を震わせて早く終わることを祈った





どれだけそうしていただろう、淳太の手が止まって終わりって言われた頃には




もう汗と涙でくしゃくしゃになってた




淳「仮の詰め物するから、またちゃんとしたのは別の日やろうな」



全部外してもらって、体を起こそうとするとぐっしょり濡れた下半身が恥ずかしい





望「淳太…ありがとうっ…」

淳「深い虫歯やったのによく頑張ったやん、俺もごめんな」

望「淳太のせいやないよ、俺が虫歯にしちゃったのが悪いの」

淳「痛みはどう?」

望「ちょっと良くなった」

淳「ならよかった、のんちゃんが頑張ったからやな」




違う、ほんまは嫌や嘘つきやって言うた俺にも優しくしてくれた淳太のおかげやねん




望「ほかの歯医者さんやなくて、淳太でよかった」

淳「さっきも言うたやろ、のんちゃんが頑張ったから綺麗になってんて」






脈打つような痛みは、少し引いてきた




ここまで受け止めてくれへんかったら、もうとっくに逃げ出してると思う





ほんま、淳太に感謝しないとな。





頬の腫れももう少しで良くなるんやろって楽観的に考えてた俺は



程なくして、また激痛の治療が待ってるなんて



この時はまだ知らんかった。

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shihok0712(プロフ) - 歯医者ってどうしても敷居が高いですよね?せめて機械音だけでも消えてくれれば、気分的にも少し楽になるのに。のんちゃん頑張って! (7月12日 23時) (レス) @page7 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彗星 | 作成日時:2023年7月12日 21時

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