Heart dentist (ページ6)

今日:4 hit、昨日:21 hit、合計:9,170 hit

6 ページ6

淳太side

嘘つきって泣きながら、腫れた頬をさする望

麻酔も追加したけど、ここからはもう興奮した神経に麻酔の意味はない

これからまだ神経の治療があるなんて、俺の方も可哀想で見てられへん

望「もぉ、帰るっ…」

淳「口開けて」

望「もう痛いの嫌やもんっ…」

淳「よう頑張ったよな、あともうちょっとやで」

望「もう嫌やっ…もう終わり！！」

ポロポロと涙を流しながら口を開けない望

治療台に座ってはいるけど、横になる気配もない

もうこうなったら、望は頑固やから口開けへんやろな

甘やかしてあかんなら、次は突き放すしかないか。

淳「このまま終わりにしたらまた痛くなんねん」

望「嫌や…」

淳「のんちゃんが虫歯にしてんやろ？なら頑張らないとあかんやろ？
もう高校生やろ？」

望「うわぁああああっ…」

火がついたように泣き出した望を、抱きしめてそのまま横に倒して泣いてる口にラバーダムをつける

淳「ごめんな、動いたら危ないからな？
のんちゃんなら頑張れるって信じてるから」

望「いやっ、いやっ！！」

麻酔の効かない治療やし、針やから危ない。

仕方なくレストレーナーでのんちゃんを治療台と縛り付けて

これでもう、のんちゃんは動かれへん

イヤイヤと頭を動かしてバタバタと足は動きながらも体は動かなくて、手も出せない

望「いやぁ…っ…」

淳「あと3本神経取るだけや、頑張ろ？」

ぎゅっと手を握ると、望が頷く

淳「うん、のんちゃんなら頑張れる」

神経抜く針を出して入れてぐりぐりと菌をかき出す

相当痛いんやろうけど涙がまた流れて汗だくになった望が一際大きな声で叫び体がビクンと唸るように動いた

望「んんっ… んんんん！んくぅ、ううううはぁああっんんっ！！」

淳「そうそう上手やで、あともうちょっとな？」

断末魔のようなさけび声を上げながら、望が頑張ってくれていて俺も泣きそうになる

望「んあーああああああっ！！
あっ…いぁっ……」

3回目、一際大きな声で望の声が止まってまた涙が流れてきた

治療の手は止めてるのになんでやろと思って見たら、治療台の下が水浸しになってる

もわっとした尿の匂いが広がって、漏らしたんやって察する

望「んっ…んっ……」

淳「のんちゃんごめんな、怖かったな？冷たいよな？」

慌てて上からバスタオルをかけて、肩をさする

治療とはいえ、望のこと傷つけてしまったかもしれん