Heart dentist (ページ3)

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望side

淳太に一緒に行くからって言われて、うちの歯医者の個室の治療部屋に行った

俺が緊張しないためか、淳太も白衣を着てない

淳「今日はここ、のんちゃんだけしか使わんから安心してな」

そんな優しい淳太の言葉に、また涙が出そうになる

まだ治療、始まってないのに。

望「っ…やっぱり…怖い…はぁはぁっ…」

治療台に乗って横になると、治療の機械が見えてさっきまで気にならなかった匂いがしてくる

なんかもう逃げられない気がして、逃げたくなって起き上がる

淳「のんちゃん、落ち着いて息しよう」

呼吸が苦しくなった俺の背中をさすってくれる淳太

歯医者に来るといつもそう、怖くてたまらんねん

淳「麻酔するしできるだけ痛くないようにするから」

望「痛い…の？」

淳「ここまで腫れてると、正直痛いと思う。
でも、やらなかったらもっと痛いねん…泣いてもいい。
のんちゃんなら頑張れるやろ？」

望「うんっ……がんばるっ…」

淳「痛かったら言うてな、治療中は動かないって…約束」

この痛みがなくなるのなら、頑張るしかない

言いながら俺の手を握る淳太の手を、ぎゅっと掴んで目を瞑る

ほんま、怖いねんもん

淳「大きい口開けて、そうそう上手にできてるよ！口楽になるのつけるな？」」

望「んっ…」

開けた口が閉まらんように、開口器が入って、もう俺は口が閉じれなくなった

楽やねんけど、怖くなって動いたらあかんから怖いと体に力が入る

淳「まだ痛くないはずやけど、痛い？大丈夫？」

望「こはぁぃぃっ…」

淳「怖いな、痛いの早く終わるようにやるからな？」

まだなんも始まってないのに、もう怖いねんけど