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大毅side
入学式でめちゃくちゃイケメンでオシャレなやつを見つけた
顔見て、緑の補聴器見てやっぱりなって確信した。
去年、中学生ですごいギター上手い子おるって聞いた時からずっと神山くんを探してた
友達になりたくて声かけたけど、話しかけんなって言われてうざそうな顔されたわ…
しゃーない、とりあえず聞こえなかったことにして話を進める
大「なぁなぁ、電車一緒やろ?一緒に帰ろうや」
神「なんぇえしっぇんえん」
大「いや、朝電車乗ってて見てん!そうや、神山くんやと硬いから呼び方神ちゃんにするな?」
俺の返した言葉に、はっとした顔する神ちゃん
大「…ん?俺なんか変なこと言うた?」
神「あんえ…おぇのことあ…わかうん?」
大「え、普通にわかるよ?
俺、神ちゃんと友達になりたいからな」
神「え…おぇと?」
大「そうやんか、ほかに誰がおんねん」
俺がニコッと笑うと、また不安そうに目が揺れてる
声も小さいし、言葉のコンプレックスすごいんやろな
神「おぇ…ことあぁ…へぇん…やろぉ?」
大「いや別に、変やないよ?
俺神ちゃんの言葉わかるからそれでええねん。
神ちゃん、全部一生懸命喋ってるやろ?
やから、ちゃんと聞いたらわかんねん!
すごいやろ?しげすごいって言うて?」
また、俺のテンションにうざそうな顔するかと思ったのに
神ちゃんの揺れた瞳に涙が溜まっていく
いつのまにか周りのクラスメイトも俺らのやりとり見てて、冷たい視線が俺に来る
大「いやちょ、俺が泣かしたみたいやん!
やばい、待ってみんな違うねん!」
「あー、しげ泣かしたん!?」
大「ごめん、ほんまごめんな?
いきなり話しかけられて、嫌やったよな?
ほんまごめん、ごめん!!」
ひたすら平謝りすると、ぼろっと神ちゃんが我慢してた涙が落ちてますます焦る
大「いや、ほんまごめん!!」
神「ええねぇんっ……うえしぃ…あった…」
大「え、嬉しかった!?
まじで、そっちの涙なん?
はぁーよかった…マジで嫌われたんかと思った!」
安心してめちゃくちゃ大声出したら、神ちゃんがニコッと笑った
なんやねん、めちゃくちゃ可愛い顔で笑うやん
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作者名:時生 | 作成日時:2023年4月18日 0時