虹がかかる空に＊6＊ (ページ26)

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流星side

あっ、またやと思って気づいた時には全身の体の力が抜けて

床に座ってて、なんかぶつけたっぽくてめっちゃ痛いけど俺にはもう制御不可能。

またコンサート演出の仕事が立て込んだこともあって、そういう負担は全部体に出る

仕事中じゃなければまだええねんけど、これが四六時中続くんはほんまに辛いもんがある

流「んっ……んっ！」

ぼんやり朧げな意識の中、家にいることだけはわかる

流「いったぁ……」

顔ぶつけたっぽいなって思いながら、痛くてそのまま鏡見たら手にべたっとする感覚

流「最悪やん…」

おでこから頬まで切れてて、どくどく出てくる血

タオルで抑えてみたけど、全然止まらんくて

ぼんやりした頭で誰か呼ばなとスマホに手を伸ばす

流「あ、もしもし」

神「流星どしたん？」

流「あの…な…さっき発作…起きて、顔切れて…どうしたらいいかな…」

神「え、大丈夫なん？いまどこ？」

流「家…おる」

神「とりあえず家におって、今から行くから！」

焦ったような神ちゃんの声、30分くらいでインターホンが鳴って心配そうな顔した神ちゃんがうちに来た

さっきからクラクラして来てて、立ちあがんのも一苦労

流「神ちゃん…」

神「どんなか見して？痛い？」

流「ん、ちょっと…」

神ちゃんに抑えてた手をどかされて、また顎まで血がぼたぼた流れてくる

神「うわ…あかんな、病院行こ？
立てるかな、クラクラしない？」

流「ん、待って…手貸してくれへん？」

神ちゃんに手を引かれながら病院に行ったら机の角か何かでスパッと切れたらしくて、結局5針くらい縫われた

思ってたより大怪我で、俺もびっくりしてるし

来週からの仕事どうしよ。

流「神ちゃん…ごめん
ほんまは、久しぶりの休みやってんやろ…」

神「ええねん、俺最近流星のこと心配やったから。急に脱力したりしてたからさ…疲れてるんやろなって。」

そうやって、笑いながらも目が真剣な神ちゃん

こういう時の神ちゃんは、実は結構マジで言うてる

流「うん…わかってる。
でもコンサートあとちょっとやし、そこまででいいから頑張りたかってん」

だから俺も本音を返す

神「そっか…わかった
全力でサポートする」

さっきと同じ顔で神ちゃんが笑って

あぁ、神ちゃんの熱さも情もいつもと同じやって安心する

あと少し無事に乗り切れますように